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満足必至の濃厚旅「観光列車はしご旅」ご存じですか? 「これは楽しそう!」鉄道旅のプロに楽しみポイントを聞いてみた(1/2 ページ)

「焼き肉としゃぶしゃぶとステーキとケーキを1食で食べる」くらいに濃厚な旅になります。皆さんもぜひ!

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 雑誌「旅と鉄道」(通称:タビテツ)が、1回の旅行で2~4種類の観光列車を乗り継ぐ「観光列車はしご旅」を5月21日発売の2018年7月号で特集しています。観光列車を“はしご”するとはどういうことでしょう。そして、どんな楽しさがあるのでしょう。鉄道旅のプロ「旅と鉄道」編集部に聞きました。

旅と鉄道 2018年7月号」は「観光列車はしご旅」を特集

 観光列車とは「列車に乗ることを楽しむ」をコンセプトにした列車のことです。毎年幾つも新しい観光列車が誕生しています。車窓をより楽しめるような座席配置になっていたり、車内でご当地の食事を楽しめたりします。

 観光列車というと、もしかして「TWILIGHT EXPRESS(トワイライトエクスプレス)瑞風」(関連記事)、「TRAIN SUITE(トランスイート)四季島」(関連記事)、「ななつ星in九州」(関連記事)のような超豪華なクルーズトレインを思い浮かべるかもしれません。しかしここでいう観光列車はもっとお手軽なものです。真柄編集長によれば、運賃と座席指定券などで乗れるものがほとんどなのだとか。

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 ともあれ、たくさんある観光列車を図鑑のように並べるだけならば他にもあるでしょう。タビテツならではの切り口ということで、観光列車の「はしご旅」を企画したそうです。

1回の旅で数度楽しい観光列車はしご旅

1度の旅で「4回分楽しめる」ほど濃厚な旅になる

 巻頭ルポは四国の観光列車4本、JR四国予讃線の「伊予灘ものがたり」、JR四国土讃線の「四国まんなか千年ものがたり」、伊予鉄道の「坊っちゃん列車」、土佐くろしお鉄道「しんたろう号」を乗り継ぐ旅です。1回の旅でこんなに名物列車に乗れちゃうのか! 実際に取材に同行した編集部の北村さんに観光列車はしご旅の思い出を振り返ってもらいました。

四国の観光列車をはしごします

―― 観光列車はしご旅、いかがでしたか?

 濃かったですね。2泊3日の行程だったので慌ただしくはないのですが、とにかく盛りだくさんでした。

―― 最初に「坊っちゃん列車」に乗ったんですよね

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 夏目漱石の小説『坊っちゃん』に「マッチ箱のような汽車」という表現が登場します。これは明治時代から松山市内を走っていた軽便鉄道のこと。坊っちゃん列車は、これに登場する蒸気機関車とその客車を復元したものです。

蒸気機関車みたいな「坊っちゃん列車」。この形で路面を走っているのがかわいい!(写真:「旅と鉄道」編集部)

―― 「坊っちゃん列車」にはどんな魅力がありましたか?

 再現度が高いんです。外観は蒸気機関車そのものですが、実際はディーゼル機関車です。煙突からは蒸気機関車の煤煙(ばいえん)を再現した水蒸気も出ます。客車は小さく、壁や床も木でできています。照明もレトロなランプ風でしたね。

 車掌さんも当時と同じデザインの制服を着ており、松山城など観光ポイントを教えてくれるんです。解説を聞きながら、車窓から松山城を眺めたりしました。

―― 次に乗ったのが「伊予灘ものがたり」ですね。

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 伊予灘ものがたりには、夕方に八幡浜から松山へ向かう「道後編」に乗車しました。ずっと海沿いを走ります。景色がいい海向きにカウンター席があります。車内ではケーキセット、オリジナルカクテルなどを楽しみました。地元産の食材を中心としたおいしいスイーツなどを楽しめますよ。

JR四国予讃線「伊予灘ものがたり」は海沿いを走る(写真:「旅と鉄道」編集部)

―― 夕方ということは、夕日がきれいだったのでは?

 そうです。そうです。海面がキラキラ輝いて、車内にオレンジ色の光が差し込みます。私たちが行ったのは4月だったので日の入り前に列車が運行してしまうのですが、それでも美しい光景を堪能できました。

―― 特に心に残ったエピソードはありますか?

 四国まんなか千年ものがたりも同じですが、沿線の人が手を振ってくれるんです。そこに暮らしている皆さん。ガソリンスタンドでは店員さんだけでなく、お客さんまで手を振ってくれて……ほっこりしました。もちろん鉄道会社が頼んでいるものではなく、地元の方が自然発生的に手を振ってくれるようになったそうです(関連記事)

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 ちなみに今回のルポは愛媛出身・香川在住の鉄道カメラマン坪内政美さんがプロデュースしてくれました。なので坪内さんが沿線の方をよくご存じでして。「次はあそこに誰がいて、手を振ってくれますよー」など解説してくれるんです。こっちからも一生懸命手を振ったりして。すごく盛り上がりましたよ。

五郎駅ではたぬき駅長と地元の皆さんが見送ってくれます(写真:「旅と鉄道」編集部)
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