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「漫画村」は違法なのか 日本の裁判所が初めて違法性を判断する注目訴訟が26日に判決
「氏名や住所を含む運営者情報」「著作権侵害に関わるアクセスログ」等の開示を求めている。
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海賊版サイト「漫画村」は違法なのか。日本の司法が初めてその判断を行う裁判が、10月26日に判決を迎えます。
「漫画村」にサーバを提供していた米Cloudflareに対し、漫画家のたまきちひろさん(著書に『人生リセット留学。』、ドラマ化された『Walkin' Butterfly』など)が、運営者情報の開示を求めている本訴訟(関連記事)。
原告側は、氏名や住所を含む運営者情報、著作権侵害に関わるアクセスログ等について開示するよう求めており、たまきさんの代理人、東京フレックス法律事務所の中島博之弁護士は「著作権侵害に関わるアクセスログは、『誰が漫画村のサイト更新・管理をしていたのか』が分かる証拠となるため、正犯性(※)を示す極めて重要な情報となります」と話します。
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(※)別件の米国訴訟では、漫画村運営の課金に関する情報が開示されているものの、課金情報のみでは「共犯」「幇助」と判断される可能性もあるため、あくまでもサイトの更新や実質的な運営を行っていた人物を正犯とみなすということ。
これらについて裁判所が米Cloudflareに情報開示を命じるとすれば、これははじめて日本の司法が「漫画村が明確な権利侵害を行った」(プロバイダ責任制限法4条1項1号)と認めることにもなり、大きな意味を持ちます。判決の行方は追ってお伝えします。
画像提供:中島博之弁護士
(Kikka)
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