「大人のフリが上手な人が、大人なだけだよ」 「映画ドラえもん」の“ムーンビジュアル”が「心にしみる」「グッとくる」
キャラクターが紡ぐメッセージの意味や制作秘話とは。
「大人のフリが上手な人が、大人なだけだよ」――「映画ドラえもん のび太の月面探査記」のポスターが「心にしみる」「エモい」「グッとくる」とSNSで話題を呼んでいます。月をバックにそれぞれのキャラクターが紡ぐメッセージの意味や制作秘話について、制作スタッフにお話を聞きました。
直木賞作家の辻村深月さんが脚本を手掛けることでも話題の本作のテーマは「大人になったすべての子どもたちへ」で、これまでにも「映画ドラえもん」で描かれ続けてきた「心細さを乗り越える強さ」「信じる気持ちが生む絆」「勇気を持つことの大切さ」などが月を舞台に描かれます。
そんな本作で大人を中心に注目を集めているのは「帰り道がわかっているから、どんなに暗くても怖くはない。」(全員集合)、「道は違っても、同じ光を見上げている。」(全員集合)、「思い出だって、思い出さないと消えてしまうから。」(しずか)、「子どもの頃、世界を救いたかった。今夜は、あいつを救いたい。」(ジャイアン)、「大人のフリが上手な人が、大人なだけだよ。」(スネ夫)、「万有引力があるんだね。離れてたって友達には。」(のび太)というキャッチコピーが添えられた6種類の「ムーンビジュアル」。
映画の中の印象的な場面がアクリル絵の具の柔らかくて温かみのあるタッチで描かれており、ノスタルジックな印象を与えています。
ムーンビジュアル誕生の経緯
「映画ドラえもん」といえば、2017年にも「ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」のストーリーボードポスターが「オシャレすぎる!」「これは見たくなる!」と話題になっていたのが記憶にあたらしいところ。
本作の「ムーンビジュアル誕生の経緯」について、制作スタッフはオフィシャルコメントとして、「映画ドラえもん」は、子どもだけなく大人になっても楽しんでもらえる作品であることから、「子どものころは大好きだったのに、いつの間にかドラ離れしていた」「ドラえもんが大好きだったあのころの気持ちを思い出した」そんな大人たちに映画館に足を運んでもらえるようなビジュアル制作をADの藤田誠さんと一緒に目指したと語っています。
またそれぞれのポスターで描かれているのは「映画の中のエモーショナルな場面」で、「大人になったすべての子どもたちへ」を共通のテーマに、大人になっていく過程での悩みや決意を表現しているそうです。また制作過程についてはカメラマンが撮影した風景写真をもとに吉寶恵さんがアクリル絵具で描いた他、キャラクターの下絵は映画と同じアニメーターが担当したと明かしてくれました。
今回のビジュアルにはドラえもんが単体では登場せず、それぞれのキャラクターの後ろ姿が多く描かれているということも注目を集めていますが、これについては「仲間を思う気持ちや決意は、それぞれの胸の中に生まれる。その瞬間は、あまり人に見せる顔ではないのかも知れません。横顔や背中に彼らの表情が現れていると感じました。また後ろ姿でも誰だか一目瞭然なのは、ドラえもんの本当にすごいところだと思いました」とコメントし、ビジュアルが大きな話題を呼んでいることについては「ドラえもんパワーに驚いております」と話しました。
「映画ドラえもん のび太の月面探査記」は、3月1日全国一斉公開です。またYouTube上では「ムーンビジュアル」を元にしたデジタルサイネージ動画が公開中なので、こちらも合わせてチェックしてみると良さそうです。
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2019
(Kikka)
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