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ミニクーパーが壁に埋まってる!? クルマのドアを入口する暴挙 大阪のカレー店「シュートリアル」がヤバイ(1/2 ページ)

万博に続く吹田の新たなランドマーク爆誕。

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 2019年5月14日、Twitterに投稿されたある写真が大きな注目を集めていました。それは大阪府吹田市にある商店街で見つけたという「入口がクルマになっているカレー店」の写真。ちょっと何を言っているのかよくわからないと思いますが、ねとらぼ編集部もよくわからなかったので、実際に現地を訪れて話を伺ってきました。

お店の入口がクルマになっているカレー店です。何を言っているのかわからなかったので、実際に見て来ました

 注目を集めているカレー店は「カレービストロ シュートリアル by Chika’s Kitchen」。JR吹田駅から徒歩5分ほどの「栄通商店街」の中にあります。Twitterで注目を集めた写真は、このお店の出入口を撮影したものでした。

注目を集めるきっかけとなったTwitterの投稿

 さっそくオーナーの高山さんに連絡を取って取材してきました。店舗の外観はまさにTwitterで見かけたまま……本来ドアが設置されている場所には設置されたクルマは、真っ赤なミニクーパー。クルマのドアを開けて、かがんで潜り込むように店を出入りする構造となっています。

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今回取材に赴いたシュートリアル

 いったいなぜこのようなトリッキーな出入口となっているのかと、オーナーの高山さんに聞いてみると、「このお店を通じて栄通商店街、ひいては地方都市である吹田に遊び心を与えたい」というのが大きな理由とのことでした。この店は2年前に「大人の秘密基地」的なバルとしてオープンしたそうで、高山さんの本業の事情で一時休店していました。しかし、古くからの知り合いであったフレンチシェフの高鍋さんと再会したことで、今回のリニューアルを決めたそうです。

 その時に「このお店を栄通商店街のランドマークに」「お客さんに『ミニクーパーのある場所』と覚えてもらおう」と考えて、高山さんの趣味が自動車だったということもあり、ミニクーパーのドアを店舗のドアにするというユニークな計画を思いついたそうです。なるほど、どうしてそうなった。

カードアを開くと「WELCOME」の文字。車を模した扉を設けた店舗はいくつかあれど、車をそのまま扉にしてしまったお店はここだけと、オーナーの高山さんは自負しています
店内はシックで落ち着いた雰囲気

 実際に訪れて見てみると、このドアはコンパクトな間取りの店舗とマッチしつつも、「店に入る」というだけの普通の行為に非現実的な特別感をもたらしています。オーナーの高山さんの狙い通りですね。

 しかし、こうした特殊な構造のデザインの実現にあたってはいろいろと苦労したポイントがあるとのことで、とくに悩まされたのが施工業者の問題だったそうです。クルマをそのままドアにするというのは斬新すぎる発想ゆえに、施工業者がなかなか見つからなかったそうです。中でもドアの開閉による震動や衝撃をどのように和らげるのかという点が問題だったそうです。

 最終的に名乗りをあげたのが、大手テーマパークの内装を手がけた実績のある不動建装。豊富なノウハウを活かしてさまざまな問題をクリアし、高山さんのニーズをみごと実現しました。もちろん、消防法的にも問題ないことを確認しているそうです。

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施工期間はおよそ20日。車体への負担を避けるため、中央に柱が設けられている
右からオーナーの高山さん、シェフの高鍋さん。高鍋さんは「調理師免許でこの店を運転していきたい」と意気込み十分

入口に取り付けたミニクーパーの工事中の様子

 「シュートリアル」は6月1日にリニューアルオープンして、栄通商店街の新しいランドマークとして営業開始。オーナーのイチオシは和牛をふんだんに使った「牛筋煮込みカレー」で、冷製ポタージュとサラダがついて1000円。夜にはローストビーフやパテのほか、手摘みブドウの「マキコレワイン」など、さまざまな料理が準備されているとのことです。「会話をBGMとして、訪れたお客さんがカレーで仲良くなれる楽しい場を作っていきたい」と、最後に高山さんは今後の目標を語りました。

夜はこんな感じ
料理人歴40年のフレンチシェフが作るカレーが味わえます

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