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「女の子がライダーや戦隊を見ていたら泣くまで馬鹿にするべき」発言に批判 特撮関係者「特撮はみんなのもの」

「男の子向けのコンテンツに間借り」?

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 「女の子がライダーや戦隊を見ていたら、男の子はその子が泣くまで馬鹿にするべき」――1人のTwitterユーザーの発言が大きく拡散され、批判を集めています。それに対し、特撮の関係者や出演者が「特撮はみんなのもの」と声を上げています。

特撮
特撮は男の子“だけ”のもの?

 話題になっているツイートは、「『女の子がライダーや戦隊を見ていたら、男の子はその子が泣くまで馬鹿にするべき』そして、それを乗り越えた女の子だけが、特撮ヒーロー好きになる資格がある。何故かと言うと、『男の子向けのコンテンツに間借りさせてもらっている』と認識を持ってもらう必要があるから」というもの。

 そのツイートに続き、「特撮ヒーローは男の子向けコンテンツであり、女の子はそれに間借りさせてもらってる」という認識の必要性や、大人の特撮ファンも同様に「特撮ヒーローは子供向けの作品であり、我々はそれを間借りさせてもらってるだけ」という意識を持つべきだ――と投稿しています。

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 この「女の子が泣くまで」の部分は、漫画家春原ロビンソンさんのツイート「娘が幼稚園で『リュウソウジャーは女の子が見ちゃいけないんだよ』と言われ、帰ってきてから泣いてたらしい」「好きな物を好きと言える子になってほしい」に向けて投稿されたものと思われます。

春原ロビンソンさん「好きな物を好きと言える子になってほしい」

特撮はみんなのもの

 仮面ライダーや戦隊などのいわゆる“ニチアサ”特撮番組のメインターゲットは未就学男児であることは間違いありません。しかし、かといって特撮は男の子“だけ”のものなのでしょうか?

 ヒーロー雑誌『テレビマガジン』アカウントは、「ヒーローは一人ひとりのために存在している。たたかって、いろんなものを守ったり救ったりしようとしている。それを応援することに対して資格なんてない」と、“ヒーロー好きになる資格”は存在しないとコメント。

 「忍者戦隊カクレンジャー」で初の女性戦隊リーダー鶴姫/ニンジャホワイトを演じた広瀬仁美さんは「ヒーローは皆のものだよー! 私は初の女性リーダーだぜっ! 凄いだろっ!」と女の子や女の子のお母さんたちに向け、明るく励ましの言葉を投稿しています。

テレビマガジン「応援することに対して資格なんてない」
広瀬仁美さん「ヒーローは皆のものだよー!」

初の女性戦隊リーダーが登場した「忍者戦隊カクレンジャー」(1994年)

 他にも、『別冊映画秘宝』の特撮部宣伝用アカウントは「特撮が好きな女はイジメるべき、とかいう人が周りにいなくて良かった」とツイート。また、映画評論家の町山智浩さんは「特撮ヒーロー物をいくら観ても、ヒーローが誰のために戦っていたのかを見ていなかった奴」と批判したあと、「やさしさを失わないでくれ」から始まるウルトラマンA最後の言葉をリツイートしています。メッセージがしみる。

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 スーパー戦隊シリーズの中には、先述の「忍者戦隊カクレンジャー」(1994年)、「獣拳戦隊ゲキレンジャー」(2007年)、「侍戦隊シンケンジャー」(2009年)など、女性リーダー(キャプテン)や女性レッドが登場している作品もあります。仮面ライダーシリーズでも女性ライダーが、また女児向け番組として有名な「プリキュア」シリーズは、2018年に初の男性プリキュア・キュアアンフィニが登場しています。作り手側は既に「メインターゲット層を尊重しつつ、新しいことに挑戦する」ことを続けています。

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