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無断売却か? カーシェアの車両盗難相次ぐ~拡大するシェアリングビジネスの課題

「個人間カーシェアリング」で、貸し出した外国車が無断で売却されたり、返却されない被害が相次ぎました。

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ニッポン放送「ザ・フォーカス」(10月15日放送)に中央大学法科大学院教授、弁護士の野村修也が出演。カーシェアリングでの無断売却問題について解説した。

カーシェアリングで無断売却か?

個人が所有する車を別の人に貸す「個人間カーシェアリング」で、貸し出した外国車が無断で売却されたり、返却されないといった被害が大阪市内で相次いでいることがわかった。被害が発生しているのは、NTTドコモが提供する「dカーシェア」の個人間の貸し借りサービス「マイカーシェア」。利用者から提示された運転免許証は偽造の可能性があり、現在、車の貸主から被害届を受理した大阪府警が詐欺の疑いで捜査を進めている。

森田耕次解説委員)トラブルが相次いでいるのは、NTTドコモが一昨年から運営する「dカーシェア」の「マイカーシェア」というサービスで、利用者はスマートフォンのアプリを通じて、登録された個人所有の車からお好みの車種や利用期間などを選択して料金を支払い、貸してくれる人と会った際に免許証を提示して本人確認をして、車を借りる仕組みだということです。今回は貸主の30代男性の話によると、大阪市内の自宅で7月19日に外国車を男に貸して、7月25日に返却される予定だったのが、貸した男と連絡が取れなくなっていたと。大阪府警が調べると、大阪府内の車の買い取り業者に無断で売却されていたことがわかったということです。

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カーシェアリングについてメールをいただいています。47歳の横浜市の男性“ハマのシュンサイカ”さん「カーシェアと言ってもいろいろあります。私は利用したことがないので仕組みなどはわかりませんが、車関連の場合、運転免許証の偽造が主な手口です。昔、レンタカー会社に勤めていましたが、いろいろとこのような手口には気を付けていました。本人確認は当然で、住所に連絡して本人であることを確認して、それでも怪しい人は勤務先に連絡して、本人が勤めているか確認していました。それでもレンタカーを未払いのまま乗り回したり、酷い人はレンタカーのナンバーをすり替えたりした事件もありました。レンタカー会社は今も苦労しているのに、簡単にカーシェアで車を貸すというのはちょっと無理があったのでは、と思います。車以外にもいろいろなシェアがありますので、もう一度仕組みを見直すべきです」とあります。

野村)悪質な人が詐欺の手口として運転免許証の偽造をしているわけですよね。これを防げなければ結局のところ転売してしまって、所有権は元の人のものですが、どこにあるのかわからなくなってしまう可能性があります。さらに、こういった場合には裏で海外にその車を転売してしまうような悪質な業者もいますので、反社会的勢力が関与してくる可能性にも気を付けなければいけないでしょう。

森田)カーシェアリングを含め、さまざまなシェアリングサービスが増えていますよね。

発達するシェアリングの一方、仕組みが整備されていない

野村)技術の進歩によってマッチング、つまり必要な人と提供できる人が情報で繋がりやすくなったのです。もともと、物を所有するというのは、いつ使うかわからないけれど無いと不安だという話じゃないですか。ところが、今回のようなシェアリングはマッチングが必ずできるということが保障されていると、持たないということになってきます。所有からシェアリングの方向に向かっていって、シェアリングビジネスもどんどん増えています。この流れはなかなか止めにくいので、メールでご指摘のあったように慎重に対応していく仕組みづくりが急がれます。

森田)ルームシェアなどもありますよね。そういう流れは止められないけれど、仕組みとしてはもう少し練る必要がありますね。

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