インタビュー

“奇跡の1枚”を「超えたい」――高石あかり、舞台「鬼滅の刃」禰豆子を演じるまで グループの危機から卒業、17歳の覚悟語る(1/2 ページ)

奇跡の1枚から飛躍の年を振り返りました。

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 今から約2年前、AAAのツアーに同行していたダンス&ボーカルユニット「α-X's(アクロス)」のとある女の子の写真が“奇跡の1枚”だと話題を集めました

 当時、15歳だった高石あかりさん(高ははしごだか)のパフォーマンス中の姿を収めた1枚は、はじける笑顔や透明感がファンの心をつかみ、SNSのフォロワーは数日で1万人以上増加。グループの認知度も高まり、デビューを目前に控えていましたが、2018年2月、メンバーの脱退発表を機に解散。高石さんは、2019年4月から心機一転、名義を「あかり」から「高石あかり」に変更し、夢だった女優として新たな一歩を踏み出しました。

 以降、舞台「バクステ!!」岩清水役、舞台「おそ松さんon STAGE~SIX MEN'S SHOW TIME 3~」橋本にゃー役に抜てき。現在は、上演中の舞台「鬼滅の刃」で鬼にされてしまったヒロインの竃門禰豆子役(「禰」はしめすへん)を熱演しています。

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禰豆子のビジュアルにも注目が集まりました (C)吾峠呼世晴/集英社 (C)舞台「鬼滅の刃」製作委員会2020

 今後も、舞台「バレンタインブルー」や「デュラララ!!」などの出演が控えている高石さん。奇跡の1枚をきっかけに環境がガラリと変わった飛躍の2年を振り返り、女優と向き合う覚悟を語ってくれました。


取材日が誕生日だった高石さん

竃門禰豆子役へのプレッシャーと責任

―― 本日はお誕生日ですね。おめでとうございます! (※取材時は2019年12月19日)

高石あかり(以下、高石) ありがとうございます! 17歳になりました。

―― 17歳を迎え、2020年は舞台「鬼滅の刃」からスタートです。原作はご存じでしたか?

高石 もともとアニメを見ていたんですが、オーディションのお話をいただいてからいろいろと調べているうちに「こんなに人気なんだ!」というの知って、漫画を17巻まで大人買いしました(笑)。18巻だけなかなか手に入らなかったんですが、今日、マネジャーさんがプレゼントしてくれて! 次は早く19巻が読みたくて仕方ないところです(笑)。

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―― 漫画は売り切れ続出だったみたいですね。これほど人気な作品の主要キャラクターに決まった際はプレッシャーなどありましたか?

高石 禰豆子ちゃんを演じられることが分かった時は、素直にうれしかったです。ただ、これまで出演させていただいた作品の中でもここまで主要なキャラクターを演じるのは初めてな上に、禰豆子ちゃん自体人気なキャラクターということもあって「うわ……怖い」という不安もありました。

 でも、そんなことを言っていても仕方ないですし、なにより挑戦したいという気持ちが強いので、期待していてほしいです。


取材中、笑顔で答えてくれた高石さん……かわえ……

―― 多くのファンを抱える人気作だからこそ、3次元で表現する難しさもありそうですね。

高石 漫画やアニメ、舞台はそれぞれ別物ではあると思いますが、好きな作品を3次元で表現することに抵抗がある人もきっといらっしゃいますよね。気持ちはすごく分かりますし、批判的な意見があるのは当然。そういう方が舞台を見てくださった時、私たち役者が試されると思うんです。

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 そこでダメならもう好きになってもらえないですし……なので、原作やアニメと同じように舞台も大好きになってもらえるような演技を見せたいです。

―― 具体的にどのような演技に注目してほしいですか?

高石 禰豆子ちゃんは、原作もアニメも目が重要だと思うんです。竹の口かせで顔の半分が見えないので、相手を見るときの視線だったり、逆に何も考えていないような宙を仰ぐ目だったりが大事なのですが、それがすごく難しい……。

 あとは、舞台は映像と違って、切り取ったりできないので、一瞬一瞬の全体の見え方や空気感を大事にしています。特に、全員の団結力がすごく大切な作品ですので、私たち役者が作り出す雰囲気を感じてもらえるとうれしいです。

 アニメと違って人間同士が表現するからこそ感じ取れるものがあると思うので、そこをうまく表現したいですね。

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―― けいこ場はどのような雰囲気ですか?

高石 舞台全体を通して、どのキャラクターも満遍なく動き回っていて、歌や殺陣もあります。けいこ以外にも自主練習があり、団結力はだんだんと高まってきていると思います。仕事仲間というよりは、家族に近い感覚です。ただ、仲はいいですが、けいこになると全員本気で取り組むので、メリハリのあるチームだと思います。

 昨日、1日早い誕生日をサプライズで祝っていただいたのですが、自分がこんなにたくさんの人に祝われている状況に驚いています(笑)。今日の朝も、たくさんのファンの方からお祝いの言葉をいただいたのですが、誰かに自分を見てもらえているというのがまず普通じゃないので「私に言ってくれているんだよね……?」と不思議な気持ちになりました。でもすごくうれしかったです!

―― Twitterを見ていると本当に仲むつまじい様子が伝わってきます(笑)。けいこは順調ですか?

高石 初めての殺陣に挑戦している最中ですが……皆さんはこのようなすごいことを、あんなにかっこよく俊敏にやられていたのか……と痛感しています。

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 あとは、小林さんと私の立ち位置がセンターのときに「そうか、私はこの全員の真ん中に立たなければいけないんだ」と責任を強く感じています。そういった度胸とか、責任感は今後舞台に立つ上ですごく大事な要素になってくると思うので、貴重な経験をさせていただいてます。

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