物議を醸した「手作り目薬」、眼科医が有用性をきっぱり否定 「安全性も効果もない。あらゆる面でおすすめできない」
そりゃそうか……。
子育て情報サイト「あんふぁん Web」のブログコーナーに掲載され物議を醸していた「手作り目薬」について、眼科医に取材しました。眼科医はこの「手作り目薬」について「安全性もなく、効果もないためあらゆる面でおすすめできない」とコメントしています。
この“手作り目薬”は、「水100mlに塩1gを混ぜて完成。煮沸除菌した容器に入れ持ち歩く」などと紹介されたもの。もともとは2018年に投稿された記事でしたが、2020年2月4日にその内容が問題視され、その後トレンド入りするほどの騒動に発展。2月6日には運営のサンケイリビング新聞社が「誤った内容があった」として謝罪し、記事を削除したことを報告していました。
あらためて眼科医に見解を聞いたところ、「目に薬液が入ったなど、代替手段がなく緊急を要する場合は使用した方が良い可能性はあるが、その場合は水道水で良く、一般的な目薬に求められるような効果はない」とその効果を否定。記事では煮沸除菌した容器を使うとされていましたが、これについても「煮沸した容器であっても、専門の設備でないと工程の途中でばい菌が入る可能性があり、安全な状態で使用することは難しい」とコメントしました。
さらに「ドライアイの場合は目の表面が傷ついている場合もあり、使用することで病気になるリスクがある」とも。また「そもそも生理食塩水が必要なのであれば、買ったほうが早い」として、「安全性もなく、効果もなく、経済的でもないため、あらゆる面でおすすめできない」と結びました。
サンケイリビング新聞社は、今回の記事について「目薬やコンタクトレンズの保存液等を自作する趣旨そのものについて検討が不足していた」とコメント。目薬が必要な場合は素直に市販のものを使用しましょう。
協力:日本眼科医会
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