ヒプマイ弱者が「ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-」を遊んだらヒプマイ沼にハマりかけた話:モバクソ畑でつかまえて
モバクソゲーサークル「それいゆ」発起人、怪しい隣人さんによるスマホゲームコラム。今回はあの「ヒプノシスマイク」のリズムゲーム「ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-」を遊んでいます。
世間はいろいろと騒がしいですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。こんなときだからこそいつもと変わらずゲームを紹介していきたい。今回はリリースを楽しみにしていた「ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-」(以降ヒプマイARB)を紹介したいと思います。
ライター:怪しい隣人
出来の良くないソーシャルゲームを勝手に「モバクソゲー」と名付けて収集、記録、紹介しています。モバクソ死亡リストは500件を超えました。年々ソーシャルゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。本業はインフラエンジニア。そのためソーシャルゲームの臨時メンテは祭り半分胃痛半分な気分です。
興味はちょっとあったけれど……2つの意味で楽しみだったヒプマイARB
ヒプノシスマイクというコンテンツにはそれほど詳しいわけではありませんが、今回のゲームは2つの意味で楽しみにしていました。1つは悪い意味で、タイトル通りモバクソゲーとしての楽しみです。版権ゲーと言えば版権イラストを流用したカードゲームが乱発されていたのはもはや昔のこと、今はゲームとしての作り込みが要求される時代です。それ故に「どのようなものがお出しされるのか?」という期待がありました。リリース元のオルトプラスが音ゲーを作ったことがないこともポイントです。この辺りの危険度を知っているとオルトプラス株を信用買いする(関連記事)とか恐ろしくてできません。
もう1つは世間で話題になっているコンテンツそのものへの興味です。フォロワーに好きな人がいて情報は流れてくるものの、積極的にそれを取り入れようとはしていませんでした。サブスク配信されている曲をAmazon Musicで聞いていた程度です。もともとヒップホップ系の楽曲を聞く趣味はあまりなく、それこそパラッパラッパーやbeatmaniaシリーズでしか聞くことはなかったのです。興味はちょっとあるけれど……というレベルの作品に深く触れることができる絶好の機会だと思い、ゲームをダウンロードしました。
ゲーム自体は非常にベーシックな音ゲーアプリです。キャラを育成して編成したデッキを使って音ゲーをプレイしてスコアを稼ぐというもの。ゲーム部分は落ちてくるノーツを推したり弾いたりというこれまたいつものものなのですが、特徴的なのはスクラッチという要素。ターンテーブルの上をノーツが落ちてくるというゲームなのですが、スクラッチによってターンテーブルが回転するとそのまま落ちてくる場所が変わったりするのです。既存の音ゲーに慣れているとこの要素はちょっと驚かされるとともに、これにより難易度が上昇しているように思います。私が親指プレイヤーだから特にそう思えるのかもしれませんが。
また、ミュージックビデオ的な演出がプレイ中に入るのはとても良いと思いました。Live2Dや2Dで踊るだけではない音ゲーの演出として高く評価しています。実際のミュージックビデオに近いものを見ながら遊べるというのは新鮮な体験でした。
音ゲーパートをプレイしながらストーリーを読み進めていくのですが、ゲームには現在存在する6つのチームのうち、初期から存在していた4つのチームが登場します。そのチームメンバーについては彼らのやりとりを見せてくれるストーリーでおおむね把握することができました。
ただしこの世界がどういうものかというのはさすがにゲーム内では説明してもらえません。戦争が終わった後女性が覇権を握る時代が来て、兵器がなくなった代わりにヒプノシスマイクというマイクとラップで街の覇権を競い合う、というところまでは調べました。プレイヤーキャラクターがその戦争孤児であるというのは語られているため、いずれもっと深いところまでストーリーで語られるのかもしれません。
ゲームシステム、ストーリーともに不満はないのですが、現状実装されたストーリーを読んでしまうとやることがなくなってしまうのは残念です。入手したカードを育成するための素材が非常に手に入りづらく、ひたすら音ゲーをプレイし続けることになってしまっています。今後イベントなどは開催され、そこで育成アイテムが配布されるとは思うのですが。引いたカードにストーリーが付随しているのですが、これも現在はまだ開放されていません。そのカードの入手は当然のようにガチャなのですが、SSR3%、SR17%と確率としては妥当なところかと思います。配信直後にCD発売記念の10連石を配ったり、ライブ直前に10連チケットを配ったりとなかなかサービスは良いのですが、この気前の良さがいつまで続くのか、というところは気になります。
ゲームはさておきヒプマイそのものにハマりつつある件
と、ゲームについては「なかなか面白いので今後に期待」というところにまとまってしまうのですが、ヒプノシスマイクというコンテンツそのものにかなりハマり気味です。その大きな理由が「神宮寺寂雷」というキャラクターにあります。
この人をリーダーにしてゲームをプレイしていると、とにかく褒めてくれます。コンボを決めれば「すごいね」と褒め言葉、ランクSSでクリアすれば「惜しみない賞賛を贈ろう」と褒め言葉。しかもそれが全部速水奨の声です。イケボで延々と褒められているとそのうちクセになっていまいそうで困ります。ここですっかりハマったとTwitterでつぶやいていたら「同じ新宿ディビジョンのこの人の曲も聞いて欲しい」とURLが送られてきました。どう聞いても金爆だと思ったら作詞作曲が金爆。ラップ、ヒップホップの枠に収まるのかといわれるとちょっと首を傾げてしまいますが、大変良い曲で思わず購入してしまいました。こんな曲もある、ということであまりラップになじみのない人も入りやすいのではないでしょうか。
すっかりヒプマイという沼に漬かりかけている、という記事になってしまいました。このようにヒプマイってどんなコンテンツなんだろう? という人にもきっかけづくりとしては十分オススメできるゲームだと思います。このゲームとAmazon Musicでサブスク配信されているプレイリストを聞いていればそれでかなりコンテンツが楽しめるのではないでしょうか。もちろん、この世界に付随する物語はCDのドラマ部分やコミカライズという展開をされていたり、7月からアニメも始まるのでそこに手を出せばもっと楽しめるのではないでしょうか。
このように非常に初心者の入り口としてよくできていると思われるこのゲームですが、残念な話題もあります。公式サイトの注意書きにある一文(※)から「SNSへの画像投稿が禁止なのではないか」という話題になっています。SNSでの画像転載について、公式で「ここまではOKだけどここからはNG」と線引きをするのは大変難しいのはよく分かりますが、「こんなゲームだからやって!」という話をするときにスクリーンショットなしでみんなで盛り上がるには限界があると思います。皆が不安がらずにコンテンツを楽しめる雰囲気を運営に醸成していただければと、コンテンツの入り口に立った人間としては思います。
4月2日13時追記
FAQの文言が変更され、画像や動画のSNS投稿について「私的利用の範囲であれば問題ない」との旨が明示された文章となりました。
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