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「かわいい」と話題のローソンの新パッケージ、デザインは「nendo」 コンセプトを聞いてみた

国内外から高い評価を得るデザインオフィス「nendo」が手掛けました。

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 「高級に見える」「かわいい」と3月から話題になっていたローソンのプライベートブランド「ローソンセレクト」の新パッケージ(関連記事)。デザインを手掛けたのは、海外でも活躍するデザインオフィス「nendo(ネンド)」であることが発表されました。

新しいパッケージの緑茶(ローソン公式サイトより

 新しいデザインはベージュの背景の中心にグラスに入った飲み物をあしらい、その周囲を急須と茶葉のイラストで丸く囲んだシンプルなもの。3月中旬から順次導入されています。nendoを起用したリニューアルのコンセプトや、新しいデザインに込められた思いについて、ローソンに聞いてみました。

新しいパッケージの麦茶(ローソン公式サイトより
新しいパッケージのほうじ茶(ローソン公式サイトより

新しいコンセプトは「やさしさ」

 ローソンはこれまでも定期的にローソンセレクトのパッケージをリニューアルし、その時々の購買者のニーズに合わせてデザインを変化させてきたとしています。ローソンセレクト販売開始から約10年となった今春のデザインを手がけたのは、国内外から高く評価されているデザイナー、佐藤オオキさん率いるデザインオフィスnendo。新しいコンセプトは「やさしさ」。

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菓子や加工食品などのプライベートブランド「L marche(エル マルシェ)」。お茶などが含まれる。商品の内容・原材料を描いた手書きのイラストや模様、やわらかな雰囲気が特徴(画像提供:ローソン)

 「ローソンは『目指すは、マチの“ほっと”ステーション』というビジョンのもと、圧倒的なおいしさ、人へのやさしさ、地球(マチ)へのやさしさの3つをお客さまに約束しています。こうしたローソンの考え方に共感いただいたnendoさんに、やさしさや、おいしさを表現していただけるようなデザインをお願いしました」(ローソン広報担当)

基本的な生活用品や食品のプライベートブランド「L basic(エル ベーシック)」。牛乳や食パンなどの食料品はベージュを基調としたあたたかみのある色づかい。商品は白いシルエットで表現される(画像提供:ローソン)

 淡くあたたかな色彩で描かれたイラストや、シンプルなデザインは見る人の心をゆったりと落ち着かせ、優しい気持ちにさせてくれそうです。また、パッケージに記載する価格や商品説明を最小限にするといった「引き算」の考え方も盛り込まれています。

「L basic」にはティッシュや石鹸などの生活雑貨も。こちらはグレーを基調とした、よりシンプルなデザイン。また、「L basic」では英語・中国語・韓国語で商品名が表記されている(画像提供:ローソン)

 「ローソンは、牛乳や卵、豆腐、納豆などの食料品をはじめ、歯みがき粉や食器用洗剤など、いつもお客様のご自宅にあるような日用品を販売しています。身近な商品だからこそ、生活空間にとってやさしい存在にしたい。普段の生活にとってノイズになることなく入り込むために、商品についての情報を山盛りにせず、できるだけシンプルにしてお伝えしていきたいと考えました」(広報担当)

英語、中国語、ハングル表記もある牛乳(ローソン公式サイトより

 パッケージでの心づかいは商品名の4カ国語(日本語のほか英語、中国語、ハングル)にも表れています。「ローソンで買い物をする外国人のお客様が商品を選びやすいよう、お客さまへのやさしさを意識して議論した結果、多言語の表記に踏み切りました。パッケージへの英語表記は2015年から進めており、一部の商品パッケージへの4カ国語表記については、2020年3月から商品ごとに順次切りかえています」

大きな写真・文字・色で識別しやすい以前のデザイン(Internet Archiveから)

 今回のパッケージリニューアルには「おしゃれになった」「かわいくなったと」いう声もある一方で、「区別がつきにくくなった」という不満も。そういった声に対して、ローソン広報担当は、「参考にしながら、お客様にとってもわかりやすく、かつお買い物が楽しくなるようなパッケージデザインを目指してまいります」と述べています。

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店内に掲示された「Social distancing」と「ENJOY HOME」のポスター

 ローソンでは、感染防止ポスターのデザインもnendoに依頼。「Social distancing」「ENJOY HOME」のポスターを店頭に順次掲示しています。感染拡大防止を呼びかけるとともに、いつまで続くかわからない状況へのイライラを“ほっと”和ませたいという気持ちが込められていると説明しています。

 旅行やレジャーに行けない日が続きますが、せめて日常生活の中で楽しみや癒しを見つけていきたいですね。

(谷町邦子 FacebookTwitter

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