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モーリシャス沖合の油流出事故に油吸着材を提供 エム・テックスのクラウドファンディングに注目集まる

水は吸わず、油だけを水を吸います。

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 モーリシャス沖合での貨物船座礁とそれに伴う油の流出を受けて、油だけを吸収する吸着材を現地に送ると発表した繊維メーカーのエム・テックスが注目され、同社のクラウドファンディングプロジェクトに支援が集まっています。

災害時の油流出事故から環境を守る寄付プロジェクトを実施

 エム・テックスは、独自技術によるナノファイバー繊維を手掛けており、この繊維を使ったマジックファイバー油吸着材を製造しています。2019年8月には佐賀県大町町で発生した油流出事故に救援物資として約19万枚の油吸着材を提供し、早期の油除去を手助けしました。

 しかし備蓄が底をついてしまい、緊急時に対応するのが難しい状態となったことから、7月からクラウドファンディングで支援を募り、救援物資として大量出荷できる準備を整えようとしていました。

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 8月11日に同社はプロジェクトの活動レポートで、モーリシャス座礁事故に関して、マジックファイバー油吸着材で油除去作業を手助けすることができないか関係者と協議を始めたことを報告。18日に、20箱分(約1000枚)を現地へ寄付したことを報告しました。当初、プロジェクトの支援金は日本国内の油流出問題に対応するための資金として募っていましたが、座礁事故の影響が大きいと判断し、モーリシャス沖復興に活用するとしています。

 クラウドファンディングのリターン品としては、家庭内での油処理や拭き掃除に活用できる油吸着材「ベルサイユのわた」を用意しています。支援プランは一時高額プラン以外売り切れになっていましたが、小口での支援がしたいという声や返礼品なしで寄付をしたいという要望に応えて3000円と5550円のプランが追加されています。

 プロジェクトページの応援コメント欄には「少ないですが協力させて下さい」「応援してます」「頑張ってください」「素晴らしいプロジェクトです」と応援の声が集まり、水を吸わずに油だけを回収する素材に期待が寄せられています。

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