ジョニー・デップ敗訴、元妻へのDV「おおむね真実」 元妻側は今後「おびただしい量の証拠を提出する予定」
このあと米国での裁判に突入、証拠はたっぷりそろっていると元妻弁護士。
ロンドンの高等法院は11月2日、米俳優ジョニー・デップによる英The Sun紙の発行元を相手取った、元妻アンバー・ハードに対する家庭内暴力に関する記事は名誉棄損(きそん)であるとの訴訟を却下しました 。オンライン上で公開された129ページにわたる判決文で、記事内容は「おおむね真実」と裁判官により記載されています。
ジョニーが名誉棄損を訴えた記事は2018年4月27日に公開されたもの。「圧倒的な証拠がある」とジョニーのアンバーに対する家庭内暴力を事実としたうえで、英作家J・Kローリング原作の映画シリーズ「ファンタスティック・ビースト」でゲラート・グリンデルバルド役を演じるジョニーを降板させるよう強く促す内容でした。公開時タイトルには“DV夫ジョニー・デップ”の文言が含まれており、翌28日に記事タイトルは修正され、「DV夫」は削除されています。
ジョニーは家庭内暴力自体を否定していましたが、被告側はアンバーがジョニーとカップルであった間に14件の家庭内暴力を受けたと証拠を提出し、うち12件が事実と認められる結果に。特に「彼女の人生を恐怖に陥れた」とされた事件のうち1つは、2015年に飲酒と薬物を過剰に摂取したジョニーが肉体的に、また口頭でもアンバーに暴力を加えたとするもの。ジョニーはその際アンバーに指を切断されたと主張しましたが(※当初はジョニー自身が切断したと報道)、彼女に責任があるとは認められないとされました。
The Sun紙の広報は判決に対し、「The Sunは20年以上にわたって、家庭内暴力の被害者のため立ちあがりキャンペーンを行ってきました。家庭内暴力の被害者は決して沈黙するべきではありません。私たちは裁判官の慎重な検討に、そして裁判所へ証拠を提出してくれたアンバー・ハードの勇気に感謝します」と声明を出しています。
さらにアンバーの弁護士も、この判決を「驚くことではない」とし、「近々、私たちは米国でさらにおびただしい量の証拠を提出する予定です」とコメント。ジョニーは米The Washington Post紙に掲載されたアンバーのオピニオン記事が名誉棄損であると訴えており、2人は今後米国での裁判も予定しています。
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