【料理で事故った体験談】出来たての串揚げでビールを飲もうと思ったら、いつの間にかコタツの上で火柱が上がっていた……というお話(1/2 ページ)
おいしそうなんですが……。
ねとらぼ読者から、料理中に起こった危険な出来事をインタビューする企画「お料理で事故った話、教えてください」。今回は「出来たての串揚げをツマミにコタツで1杯やろうと準備していたら……」というお話。自分の後ろで火柱が上がっていても、気付かないものなんだなあ。
連載:お料理で事故った話、教えてください
料理は毎日食べるもの。だけど、するのは意外と危ないもの。日々の暮らしの中で見落しがちな「家事にはどんな危険があるのか」「注意すべきポイント」に気付くために、いろいろな人から体験談を募集していろいろ聞いてみよう、という企画です。
「材料を持って振り返ったら、そこには……」
一人暮らしをしていたある日、「コタツに入って暖まりながら、出来たての串揚げをツマミに冷たいビールを飲みたい」と思いました。
―― あ、絶対にうまいやつじゃないですか……と言いたいところですが、そういう記事じゃないんですよねこれ。
それで居間のコタツで串揚げが調理できるように、とコタツのところにカセットコンロを持っていき、油の入った手鍋を載せて火をつけました。台所に行き、材料を串に刺すなどの準備を済ませてから居間に戻ると、自分の背丈より高い火柱が上がっていました。
居間と台所のあいだには小さな部屋が1つあったのですが、ふすまは開けっ放しにしていて。でも、全く気付きませんでしたね。材料を持って振り返ったら、そこには……という感じです。
―― 火柱が上がった原因は何だったのでしょうか?
材料の解凍が甘かったり、串に刺す材料の調理に時間がかかってしまったり。そうこうしているうちに油の温度が上がり過ぎ、自然発火したのかと。いつもは材料を用意してから火をつけるようにしていたのですが、何度かやっていたことで甘く考えていたんだと思います。
慌てて毛布をビチャビチャに濡らしてカセットコンロに覆いかぶせることで火は何とかなりましたが、部屋は煙だらけ。火災報知器が反応して消防車が3台も来る大騒ぎになり、消防士の方と大家さんにこっぴどく叱られました。
―― 「コタツのある部屋で火が出る」というのも怖いところですが、それは大丈夫でしたか?
幸い、どこにも燃え移らず、コタツも天井も無事でした。
ただ、このとき、本当に怖いと思ったのは「火を消そうと思っても、想像以上に熱くて近づけなかったこと」「煙が多く、すぐに呼吸が苦しくなったこと」。しばらく喉の痛みもありましたし、火事の怖さが身にしみました。
あれ以来、このようなことはやっていません。
編集部注:食用油の自然発火
揚げ物に適した油の温度は食材にもよりますが、200度以下。自然発火が起こるのは370度前後といわれています。自治体などによる注意喚起情報を見ると、「5分程度で揚げ物に適した温度になり、20~30分で発火する」という風に説明されていることもあります。確かに別作業に気を取られていると、すぐに過ぎてしまうくらいの時間の長さかも。
なお、火災防止のためのポイントとして挙げられるのは、きまって「コンロから離れない」「離れるときは火を消す」といったもの。そもそも「短時間なら大丈夫だろう」と油断しないことが基本的な対策のようです。
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