インタビュー

なだぎ武×ジョイマン高木×もう中学生に聞く“芸人が俳優として舞台に立つということ” 舞台「ハイスクール!奇面組」座談会(1/2 ページ)

ボケとツッコミが展開される座談会動画も掲載。

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 シリーズ第3弾となる「舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪!修学旅行編~」が、11月18日~23日にかけて東京の草月ホールで上演中です。

 原作は、1980年から「3年奇面組」として、1982年からは「ハイスクール!奇面組」として『週刊少年ジャンプ』で連載された新沢基栄さんの学園ギャグマンガ。「弱虫ペダル」や「文豪とアルミケスト」など、さまざまな2.5次元舞台に携わってきたなるせゆうせいさんの演出により、はちゃめちゃな修学旅行の幕が開けます。

 そんな舞台を俳優たちとともに盛り上げるのが、お笑い芸人のなだぎ武さん(事代作吾役)、「ジョイマン」の高木晋哉さん(大間仁役)、もう中学生さん(出瀬潔役)。俳優としても経験豊富ななだぎさん、「メリー・ポピンズ」でのミュージカル初挑戦も記憶に新しいもう中学生さん、今シリーズが舞台初挑戦の高木さんという、舞台経験もバラバラな3人に稽古の思い出や芸人が俳優をやることの難しさなどを聞きました。

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座談会動画(前編&後編)

―― ついに第3弾が始まりますね。まずは稽古や本番での思い出を聞いていきたいと思います。

なだぎ 思い出だらけやんな。

もう中 思い出の箱パンパンですね。

なだぎ 高ちゃんに関してはお芝居は初めてだから。

高木 役者っていう仕事が初めてだったんで、形から入りすぎて、役者っぽいツイートをしてしまうっていう。それが恒例になってきて3でも続けていこうっていう気持ちで今いっぱいです。

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なだぎ ユーザーからは誰の支持も得てないけど、楽屋支持が厚いっていうね(笑)。

もう中 デカめの思い出としてはやっぱり“指輪事件”が。

高木 僕が高校生の役だけど結婚指輪をつけたまま公演に出てしまって、2時間演じきってから気付くという(笑)。

―― 他の舞台と違うところはありますか?

なだぎ 違うところしかないですね。こんなことが許されるのかっていうようなことも許されてしまう舞台なので、演出家が演出家なら台本投げつけられてもおかしくないということまでもこの舞台では一つの作品として取り込んでしまっている。

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―― すでに3作目ではあるのですが、皆さんの役作りの方法を教えてください。

高木 僕はラップのイメージも強いですしそれを大間仁でもやっちゃってるので、いかに大間仁っぽい食いしん坊な感じのラップをフレーズに入れられるのか意識しています。

なだぎ ちなみに、「食いしん坊」ときたら?

高木 “食いしん坊滅亡”(振り付き)。

なだぎもう中 ふふっ(笑)。

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高木 今のラップは大間仁バージョン。お客さんがそこに気が付いてくれるかなっていうのは試していきたいですね。

もう中 僕はもう中学生だけど高校生の役をやるんで「もう高」として1個上に。「もう高」の後は「もう予備校生」なので、そこに行く準備をできるような役作りをしたい。“明日の自分へ”という気持ちでやっていきたいですね。

なだぎ 私は“過去の自分へ”にしておこうかな。芸人を30年間やってきましたけど、今まで培ってきた自分の良いところをこの舞台で出していきます。ありがとう、過去の自分。

―― なだぎさんは役者としても約10年ほど活動されていますが、舞台経験を重ねて変わったことはありますか?

なだぎ 僕が舞台をやり出した頃は、笑いのフィールドしかやったことがない人間なんで、自分が今まで培ってきたものを表現していこうとして、時折アドリブを入れたりしていたんです。

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 あるとき西川貴教とミュージカルをやることがあって、東京公演のときに3分くらいのシーンでアドリブを入れていたんです。それが地方公演で大阪でやることになって、西川貴教の地元なんでいじるとウケるんですね。で、お客さんの反応を見ながらやっていたら10分ぐらいになっちゃって、他の共演者の人たちはストップモーションのシーンだから止まってないといけない。

 そしたら、アドリブをやっている間に後ろから「ドーン!」って物音が聞こえたんです。そのシーンが終わってはけたら、演出家が椅子を投げてた。

もう中 うわっ!

高木 ええっ!

なだぎ 「何分やるんだ!」「他のメンバーを何分止まらせておくんだ!」っていう。そういうのを経て、やりすぎはよくないなということに気付いた私は、一つ成長したのかなっていうお話でございました。舞台というものは皆で作るんだという意識を学びました。

なだぎ 高ちゃんに関してはまだこれ以外(舞台経験が)ないですもんね。

高木 そうなんですよ。毎回僕、始まる直前まで台本を離さないんですけど。

なだぎ 「離したくはない」

もう中 T-BOLAN(笑)。

高木 (笑)。それをだんだん早めに手放せるように、台本離れできるようになっていきたいなっていうのが目標です。

もう中 僕はいつも一人でネタを作って、誰にも見せることなく舞台でそのネタやるという、いつも独りよがりでやってるのですけど、舞台を通して皆で作っていく喜びを学んだので、今回も皆で一緒に成長できるように頑張りたいですね。

一同 ご清聴ありがとうございました。

―― まだ終わりではないですけど(笑)。高木さんは、この奇面組の舞台シリーズが初舞台ということで、先輩のなだぎさんから見てどう映りましたか?

なだぎ 高ちゃんの良さが出る舞台だと思いますね。

高木 だからキャスティングしてくれたんでしょうね。

なだぎ 僕も、もう中もだと思いますけど、また違う舞台に行ったときに勉強になると思いますね。

高木 今はこれがスタンダードになっちゃってる部分がありますからね。

なだぎ だからこれがスタンダードじゃないっていうことを知るために。もう中のように涙を流さないといけない。

―― そんなエピソードが……。

なだぎ 怒られて涙を流してアイドルに勇気付けられて。ビスケットを手渡されて。

もう中 でも目が潤んでたんで誰にもらったか分からない。ただビスケットをもらったことだけは舌が覚えています。

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