「お前、タヌキにならねーか？」　タヌキが人間をスカウト!?　悩める人間がタヌキになって大事なことに気付く漫画に心が温まる（1/2 ページ）

　「お前、タヌキにならねーか？」――悩める人をタヌキがスカウトする漫画『お前、タヌキにならねーか？』（作：奈川トモ）の単行本がこのほど発売されました。

　山に住んでいるタヌキの「こがね丸」。彼は人に姿を変えて街へと降りてきては、仲間を増やすために人間をスカウトしています。仕事に疲れたOLや死のうとするおじさんに、「人間やめるならタヌキにならねーか？」と誘い、変化の術でタヌキの姿に。

　タヌキになって野山を駆けることで、空気の匂いや水の味に気づき、タヌキの宴会に加わることで誰かと笑い合うことの楽しさや大切な人たちを思い出す――タヌキになった人たちは、人間でいたときには気付かなかった大事なことに気づき、また人の世へと戻っていきます。

　仲間を増やすつもりが、なかなかスカウトはうまくいかなくて。「仕方ない」と言いながらもまんざらでもなさそうなこがね丸の姿に、心がほっこりと温かくなります。人間と結婚しているタヌキチ、キンタマ踊りが得意な長老、人間を闇に落とそうとするけど逆の結果になってしまう小豆丸と、他のタヌキキャラも魅力的。タヌキになりたくなる……！

　同作は奈川さんが2020年にTwitterに投稿して話題を呼び、その後もTwitterで更新が続いています。単行本化に際して、comicPOOLでの連載もスタート。単行本では、収録された全エピソードに描き下ろしのショートストーリーが追加されています。

(C)奈川トモ／一迅社