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「もったいない、自分でも分かっていた」 17歳でモー娘。卒業の絶対的エース鞘師里保、ソロデビューまで5年半かけた理由を聞いた(1/2 ページ)

モー娘。の絶対的エースが新しい1歩を踏み出します。

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 歌手の鞘師里保さんが8月4日にソロ歌手としてデビューEP「DAYBREAK」をリリース。モーニング娘。復活の立役者とされながら、17歳でグループを卒業してから5年半。いよいよソロ歌手として再スタートを切ります。


鞘師里保さん(Photo by とろろ

 鞘師さんがモー娘。に9期メンバーとして加入したのは2011年。「Perfume」を輩出したアクターズスクール広島出身で、当時12歳ながら圧倒的なダンスセンスで存在感を放つと、加入2作目のシングル「Only you」からはメインボーカルに抜てき。瞬く間にセンターへ昇り詰めるも、2015年に17歳でグループ卒業を決断しファンを驚かせました。

 その後は芸能活動を休止し海外に留学。2020年にInstagramを開設し活動を本格的に再開するまで5年、ソロデビュー作リリースまでさらに1年以上。ファンから伝説のメンバーとして支持を得た存在がなぜこれだけの空白期間を要したのか、鞘師さん本人に話を聞きました。

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記者の目をじっと見て語る姿が印象的でした(Photo by とろろ
2021年はデビュー10周年の節目でもあります

「もったいない」すごくいわれたし、自分でも分かっていた

 グループ在籍時代には「自分が引っ張っていかなきゃ」「歴史あるグループだから」と、よい意味で重圧を感じていたという鞘師さん。今は「この先続けられるかどうかは自分次第」とプレッシャーの質も変化し、2度目のデビューにワクワクした気持ちだそうです。

―― いよいよ音楽活動がスタートしました。卒業から5年半、帰国から2年掛かった理由は?

鞘師 一度自分をリセットしなきゃいけないと休業を決めたのが17歳のとき。これから大人になると考えたとき、いまの自分のまま大人になってはいけない、自分が変わらなくちゃもっといいビジョンは見えてこない、漠然とそう思ったんです。

 心の中でちゃんと区切りを付け、いまの自分は人に見られる仕事をしていないんだと自覚できるまで1、2年掛かりました。私にとってはその時間が必要で、そこから初めて物事をフラットに考えられるようになりました。これは経験してみないと共感いただけないかもしれませんが、そこから将来のことを考えて動くまであっという間に月日がたってしまい、気付けば5、6年という感じです。

―― 加入5年、17歳でのグループ卒業には「もったいない」という声もありました。

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鞘師 そうですね、すごく言われましたし、私自身もその思いは理解できました。恵まれた環境でしたし、自分のしたいこともできていた。でも一生続けられることじゃない。そう思ったときが、環境の変え時なのかなと思って。

―― 思い切った決断をされたんですね。

鞘師 自分でいうのもおかしいですが、自分がたどってきた道は、型破りというか破天荒というか(笑)。振り返ると型にきっちりはまっているわけじゃないし、敷かれたレールの上を走ってきたわけでもない人生。だったらこのまま破天荒を貫いたっていいじゃんと。やりたいことは自分で選んでやってきたんだから。

―― 留学から帰国後は、演技の仕事に積極的でまた別の経験を積みました。こうした卒業後の経験を、作品作りにどう生かしたのでしょうか?

鞘師 自分がやりたいように行動してきたわりに、その意図や自分の思いを言葉にはしてこなかったと思ったんですよね(笑)。だから今度は、今まで私がどう考えて人生を選んできたのか、こういう考えの私がいま生きていることを作詞という形で言葉にすることで、聞いてくださっている方にはヒントになるんじゃないかと。私にとっても、自分自身を知るきっかけになりました。

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5月で23歳に(Photo by とろろ

鞘師そのままなんだな~と感じられる作品になりました

 デビューLP「DAYBREAK」では、収録曲全てで作詞に挑戦(共作を含む)。曲作りの過程に初めて自ら携わったことで、作品への「愛情がすごいです!」「ありがたい、うれしいと思える状態を忘れずにやっていきたい」と言葉が示すように、インタビュー中には完成したばかりのサンプルCDを手に取り、うれしそうにほほ笑む場面も見られました。


ソロデビュー作に「愛情がすごいです!」(Photo by とろろ

―― ハロプロの後輩から憧れとして名前が挙がることもいまだに多く、ファンの間でもいまだにレジェンドとして語り継がれています。プレッシャーもあると思いますが、新しい作品はどういう自分を見てほしい?

鞘師 常に新しいものを届けたい気持ちが根底にあって、とはいえガッカリされるようなものを届けたくはないという(笑)、慎重派な私が自信を持って届けられるものを作りたかったです。当時とはスタイルも変わっているし、同じことはやっていない。矛盾するようだけど、大胆で慎重な“鞘師そのまま”なんだなと感じられる作品になりました。

―― 一方で声の感じや、歌い方のトーンが変わったという意見もあります。

鞘師 もともといろいろなタイプの歌を聞いて「こういう歌い方ができたらいいな」と自分で訓練していたんです。今回のLPではさまざまなジャンルの歌が歌えたので、その経験が生きたみたいです。

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 レコーディング時の音源と、ライブパフォーマンス時の声が全然違うと自分では感じていて、なぜ違って聞こえるのか突き詰めて研究したことで音源が自然とライブに近づいて聞こえ方が変わったのかな。5、6年前から変えていったというよりは、より良くしていった結果としてこうなったんじゃないかと自分では思います。

―― 全体的にシティーポップ調など、懐かしさを感じる作品でした。海外でも注目されているジャンルですよね。

鞘師 正直、意図的に選んだわけではないです。私の作詞に音を付けてもらったり、ピンときて選んだ曲がたまたまだったり、もしかしたら私の趣味趣向なのかも。人に何かを届けるときって、ジャンルやターゲットを定めて挑むものだと思いますが、私の場合は「伝えたい」「やりたい」という気持ちで進んだらこういう形になったというか、“なってしまった”(笑)。いいやり方だったと思うんですけど、成り行きです。


Photo by とろろ
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