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順に並べて分かった意外な事実 新型車両「315系」デビュー記念! まとめてみましたJR東海「20年ぶりの新車」と仲間たち月刊乗り鉄話題(2022年3月版)(3/5 ページ)

意外と“へぇ~!” 2022年春のダイヤ改正はちょっと寂しい話題が多かったので……「JR東海の現行車両カタログ」をどうぞ。

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キハ75形(1993年~1999年)


キハ75形

 キハ75形は311系電車にそっくりな気動車です。名古屋~伊勢市~鳥羽間の快速「みえ」向けに開発されました。それまで「みえ」は国鉄時代のキハ58系気動車、キハ65系気動車で運行されていました。キハ75形は、1993年に伊勢神宮で行われた「第61回式年遷宮」に向けたスピードアップ、乗り心地を改善するために、古い国鉄型車両を置き換えました。

 最高速度も電車並みの時速120キロ。座席は転換クロスシートです。その後、関西線、武豊線にも導入されて、2両編成20本、合計40両が製造されました。

 名古屋から伊勢神宮方面は近鉄電車があります。快速「みえ」で近鉄特急に対抗する使命もありました。形式名の10の位の「7」は急行用を示します。ライバルに対抗するという役割も311系電車に通じます。JR東海が発足した当初の「攻めの姿勢を象徴する車両」とも言えそうです。2022年現在は快速「みえ」のほか、参宮線、高山線、太多線の普通列車としても運用されています。

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383系電車(1994年~1996年製造)


383系電車

 383系電車は名古屋~長野間の特急「しなの」用に開発された特急電車です。国鉄時代から継承した381系電車を置き換えました。381系電車が採用した「振り子式車体傾斜装置」の改良版を搭載し、乗り心地を改善しました。車体はキハ85系と同様にステンレス製で運転席部分のみ鋼鉄製となっています。運転席回りは白に塗装し、コーポレートカラーのオレンジの帯をあしらいました。中間車はステンレス製の銀色を残し、窓回りに濃い茶色、その下に白とオレンジの帯です。

 最高速度は時速130キロ。振り子機構によってカーブ区間は一般車の制限速度プラス35キロで走行できます。長野側の先頭車の一部に展望座席を採用したほか、側面の窓も大きく眺望に配慮しています。


振り子機構で電車が傾いている様子。垂直な架線柱と比べると傾きが分かる

373系電車(1995年~1996年製造)


373系電車。東京駅から静岡行き普通列車として運行していたころ

 373系電車は特急用電車です。国鉄時代の古い車両を使っていた急行「富士川」を、特急「ふじかわ」に格上げするために作られました。ただし「ふじかわ」は運行本数が少ないため、普通列車としても活用しようという意図もありました。383系のように大きな窓を採用したため「ワイドビュー」の愛称があります。列車名も「ワイドビューふじかわ」「ワイドビュー伊那路」のように案内されていました。

 しかし、今年2022年3月のダイヤ改正で「ワイドビュー」の呼称は使わなくなりました。

 2022年現在、身延線の特急「ふじかわ」、飯田線の特急「伊那路」のほか、ホームライナーや普通列車まで幅広く運用されています。特急用車両ですから座席はゆったり、乗り心地も良い電車です。普通列車でこの車両に当たったら幸運ですね。かつては東京駅まで乗り入れました。東京~静岡間の在来線特急「東海」、夜行快速「ムーンライトながら」と、その車両返却列車として、早朝の東京発静岡行き普通列車に運用されていました。

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285系電車(1998年製造) 寝台特急、サンライズ瀬戸/出雲用の電車


285系電車「サンライズ出雲」

 285系電車は寝台特急用の電車です。東京~高松間の寝台特急「サンライズ瀬戸」、東京~出雲市間の寝台特急「サンライズ出雲」用に製造されました。国鉄時代から運行していた客車列車を置き換えるためでした。7両編成5本のうち、JR東海が2本、JR西日本が3本を保有しています。

 客室は個室寝台と指定席料金のみで乗車できる「ノビノビ座席」で構成されています。個室寝台は1人用と2人用があり、プライバシーが保たれるため多くの人に人気です。縁結びの神様、出雲大社に行く女子旅列車などとして各種メディアに紹介されることも多いです。

313系電車(1999年~2014年製造) 「JR東海の顔」といえるJR東海の標準車両

 313系電車はJR東海の標準車両として開発された電車です。製造当時、JR東海の在来線電車のうち半数以上は国鉄時代に製造されていました。これら古い電車を置き換えるために製造されました。15年間の製造総数は539両、うち2両が事故で廃車となり、新たに2両が追加製造されました。2014年には313系がJR東海の在来線電車の過半数となりました。


313系はJR東海の主力車両だ

 顔は311系と似ています。見分け方は先頭車のヘッドライト下の形状です。313系は少し張り出しており、作業用のステップの役割を持っています。しかし、設計開発は特急用車両373系を基にしています。実際に乗ってみると、普通列車とは思えないほど良い乗り心地です。剛性感があり、車内も静かで、レールの継ぎ目を通過するときの突き上げ感も気付きにくいと感じます。

 313系は5年間の長期にわたって製造されたため、製造年度によって仕様が異なります。4両編成、3両編成、2両編成で製造され、組み合わせて6両、8両編成などで運用されています。座席は転換クロスシート、セミクロスシートを組み合わせた中距離仕様でした。最高速度は時速120キロ。有料の着席保証列車「セントラルライナー」向けの特別仕様車もあり、こちらは最高速度時速130キロです。2006年には転換クロスシートの6両編成や、短編成のロングシート版も登場しています。

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 JR東海の電化区間は全て直流方式となっているため、313系もJR東海の全ての電化区間で走っています。まさに「JR東海の顔」といえます。

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