「22歳の気分」なテイラー・スウィフト、名門ニューヨーク大卒業式でスピーチ 失敗を糧にする“ライフハック”を伝授
テイラー、初めての卒業式ファッション。
米シンガー・ソングライターのテイラー・スウィフトが5月18日(現地時間)、ニューヨーク大学の卒業式が行われたヤンキースタジアムでスピーチを行いました。テイラーは同大学から名誉美術博士号を授与されています。
Instagramでは、タイトなワンピースとチャンキーヒールのうえにガウンを羽織り角帽をかぶって準備する姿を見せてくれたテイラー。ヤンキースタジアムでの式典が進み、紹介を受けると誇らしそうな笑顔を見せて手を振り、投げキッスを送りました。
テイラーは「私がここに呼ばれた理由の90%は、『22』という曲を持ってるからだと確信してます」と自身の22歳の誕生日を祝った2012年のヒット曲に言及。この曲は単に22歳の若さや楽しさだけを歌ったものではなく、現在32歳となったテイラーは、今回のスピーチでも卒業後の人生が楽しいことだけではないことを強調。すでにそれぞれのやり方で努力をしてきた卒業生たちにアトバイスはしないが、彼女がキャリアの初期で知っておきたかった「ライフハックを紹介する」と先人の知恵を伝授してくれました。
「ライフハック」の第1として、これから「人生はとても重くなる」かもしれないから、「手元に置いておくものと手放すものを見極める」ことが大切だとテイラー。「1つの有害な人間関係が、素晴らしくシンプルな喜びに勝ってしまうことがある」ため、これができれば「人生は軽くなり、余裕ができる」のだそうです。
もう一つは、「クヨクヨと共存することを学ぶこと」。どんなにクヨクヨしないようにしても、人生はどうしてもクヨクヨしてしまうものだと、テイラーは自身が「2012年にずっと50年代の主婦のような恰好をしていた」ことを挙げ、「あとから振り返ってみると顔を背けたくなるようなことをしてたり、おかしな格好をしてたりするもの」で、それは「避けようのないことだから避けようとしないこと」だと言います。
そして自身が「アドバイスを」しない理由として、若くしてデビューしたテイラーに、多くの人がしてきた勝手なアドバイスに振り回された経験を語り、「私の経験では、失敗が人生に最高のものをもたらしてきた」と述べました。失恋ソングの女王の金言。
また、今回博士号を授与されたものの、自身は4年制大学では学んでおらず、高校を10年生で卒業するのに空港で宿題をしていた経験なども語ってくれたテイラー。そのころ自身がいた世界は華やかに見えたかもしれないが、実際には移動と宿住まいが続く日々であり、大学で学ぶことへの憧れがあったとも明かしてくれました。
ニューヨーク大学内に設立された「Clive Davis Institute of Recorded Music」では、米ローリング・ストーン誌のライターであるブリタニー・スパノスが講師を務めテイラーについて学ぶ講座も開かれています。過去に11回グラミー賞を受賞し、オリヴィア・ロドリゴなど若いアーティストにも影響を与えるテイラーの、これまでの功績が讃えられ博士号の授与に至ったわけですが、彼女のスピーチからはそのキャリアが華々しいだけではなかったことがうかがい知れるようです。
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