「僕は本を読むのが遅いんだ」――少しずつしか読書できない上司、その読み方を描いた漫画がステキと話題 作者に思いを聞いた(2/3 ページ)
作者のさざなみさんは「本を閉じている間も本の世界が生活ににじみ出ているように感じられる」と語ります。
―― この漫画を書こうと思った理由を教えてください。
さざなみさん:長女が小学生になり、本をたくさん読むようになりました。毎週図書館に通い、私もひさびさに読書熱が高まっています。隙間時間に少しずつ読み進めていますが、本を閉じている間も本の世界が生活ににじみ出ているように感じられ、とても楽しいのです。このような本の楽しみ方を教えてくれた上司とのエピソードを、漫画の形で残しておこうと思いました。
―― 上司の方から感想を聞いたときの気持ちをお聞きしたいです。
さざなみさん:その本は現実の歴史を下敷きにした半フィクションでした。上司は、本を深く読むために時代背景や史実を調べるまで至っており、作中の出来事なども詳細に心に残っているようでした。しかもそれをとても楽しそうに語るので、なんだかうらやましくなりました。
1冊の本をそんなに丁寧に読み込んでくれたら作者はきっとうれしいだろうなぁと思ったことを覚えています。
―― 上司の方とはその後も本の話をされましたか?
さざなみさん:おすすめの本を聞かれたり、逆に今読んでいる本はこういうのだよ、と教えてもらったりしました。
―― 学生の頃と今では読書ペースや読むものはどのくらい変わったのでしょうか。
さざなみさん:学生のころは、軽い読み物も重たい読み物も、何でも手当たり次第関心の向くままに読んでいました。本屋や古本屋、図書館通いが趣味で、週に5冊くらいは読んでいたと思います。
今は、週に1冊くらいでしょうか。ついつい昔好きだった本の再読をしがちなのですが、話題本や新刊にも手を出すようにしています。
―― 漫画への反響についてどう感じましたか?
さざなみさん:大人や社会人になって、思うように本が読めなくなった、という悩みにたくさんの人が共感してくださって驚きました。
作中の上司の読み方に賛同して「自分もこんなふうに読んでみたい」というコメントもいただき、うれしかったです。
さざなみさんはこの他にも、TwitterやInstagramにおいて、日常の一瞬を切り取った漫画やイラストを投稿しています。また、エッセイコミック『「どんなときでも味方だよ」って伝えたい! 親子のコミュニケーション、試行錯誤中! 』も販売中です。
※作品提供:さざなみさん(Twitter/Instagram)
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