これから「サイバーパンク2077」5周目を始めるので今までの戦いの記録を記す　終わりなきナイトシティライフと確信が深まる「真ヒロインゴロウ説」（2/2 ページ）

屋上からお邪魔します

　もう1つ周回したくなる要素として、「建物への侵入経路」があります。サイパンではさまざまな依頼をこなすことで報酬が受け取れるのですが、依頼の中には建物へ侵入して何かを盗んできたり誰かを殺害したりといったものが多数あるのです。

　そしてこの建物への侵入なのですが、正面入り口は監視が非常に厳重なケースがほとんど。勝手が分からない1周目は、武器を手に正面突破をした人も多いでしょう。

　しかし依頼達成後、建物の中を探索していると、気が付くことがあります。ほぼ全ての建物に、比較的楽に侵入できる経路が、それも複数あることに。

　建物の裏に回ると塀が壊れているところがあったり、屋上の窓からターゲットのすぐ近くに降りられたり、ステータスが高ければ裏の搬入口をこじ開けられたり、ベランダから飛び移れたり……と、その経路はさまざま。そして周回を重ねて建物内の構造を把握していくと、今回はどこから侵入しようかと考えられるようになっていきます。

　これが非常に楽しく、周回してさまざまな侵入経路を試してみたくなるのです。誰にも気付かれることなくターゲットを始末して脱出できると、忍者になったような気持ちになれます。

　ただこの遊び方には1つ弱点があり、建物内に配置されているアイテムや倒した敵のドロップが手に入らなくなってしまうのです。アイテム収集癖のある人は忍者プレイをしてひとしきり満足した後、再度正面から殴り込んで敵を全滅させることなってしまうのでした。隠密潜入した意味ねぇ。

何でゴロウにロマンスパートがないんだ！

※以下、サイパンのストーリーのネタバレを含みます

　ストーリー的な部分にも少し触れておきたいと思います。サイパンの周回を重ねるに連れて、1つ思った事がありました。それは、真のヒロインは「ゴロウ・タケムラ」なのではないか……ということ。

　サイパンには個性溢れすぎてもう少し落ち着いてほしいキャラが多数登場するのですが、さすがナイトシティで生きているだけあって誰もかれも大変に気が強い。キアヌ・リーブス演じる「ジョニー・シルヴァーハンド」を始め、ヒロインの「パナム・パーマー」や「ジュディ・アルバレス」などなど、味方になる人物たちも至るところでキレ散らかすシーンを見せつけてきます。特にパナムは、ジョジョ5部辺りにでも出てきそうなキレ散らかしぶりで普通に怖い。本当に落ち着いてほしい。

　そんな中、プレイヤーの心の清涼剤となり、ある意味心のヒロインともなってくれる人物がこそが、ゴロウタケムラなのです。その名の通り日本男児、というかおっさんです。

　ゴロウはこのゲームのラスボスともいえる企業「アラサカ社」のCEO「サブロウ・アラサカ」のボディーガードであり、とある事情からVと共闘することになる人物。利害の一致から協力することになり、傭兵くずれのVに厳しい態度を見せることも珍しくありません。

　しかしこのゴロウ、ストーリーを進めると、やたら凝ったチャットのメッセージを送ってきます。雑談的なものが多数送られてきたり、なんかかわいい顔文字まで入っていたりと普段と態度や風貌に似合わぬかわいらしさ。さらに、「GOOD YAKITORI NIGHT CITY」など検索ワードを間違えてVのメッセージに送ってきたりします。萌えの塊かよ。

　サイパンではこのチャットのメッセージの返信をプレイヤーが選択肢の中から選べるのですが、周回していてすごいことに気付きました。Vの性別を女性にしていたときのみ、ゴロウに愛のメッセージを送れるのです。

　マジか……と思いながらこの選択肢を選ぶとゴロウからの返信は、動揺した文体で「地元にいいなずけがいるからすまない……」といった内容のもの。

　何で男女ともロマンスパートのあるキャラがいるゲームなのにゴロウにはねえんだ！　一番ヒロイン力高くてロマンスしたいのはゴロウだろうがコラアアア!!　CD Projekt RED許せねえええええええええ!!!　とおっさんの私がなったぐらいなので、真面目に失望した女性プレイヤーは多かったのではないかと思われます。知らんけど。

　そしてゴロウの魅力が最大に達するのが、エンディングの1つ「悪魔エンド」に到達したとき。もうすぐ死んでしまうかもしれないVに会うためはるばる宇宙までやってきてくれた上、コールドスリープをする選択肢を選ぶと最後に「いつか地元で一緒に食事をしよう」と別れを告げてくれるのです。ゴ、ゴロウ……！

　逆に悪魔エンド以外のエンディングではVのせいでアラサカ社が大打撃を負うため、タケムラから「くたばれ」とブチギレメールを受信するはめに。悪魔エンドはバッドエンド要素が強い結末なのですが、ゴロウが好きになりすぎると他のエンドに行きたくなくなってしまいます。打倒アラサカよりも世界の平和よりもゴロウです。

　そしてこのゴロウ、進め方次第で命運が変わるのも特徴。メイン級のキャラの中で、生死がプレイヤーに委ねられている数少ないキャラなのです。このあたりかなりの高待遇といえまずが、助ける方法が分かりにくいため死なせてしまった人も多かったようです。1周目死なせてしまった人は、ぜひ2周目をプレイしよう！

次回はどんな遊び方をしよう

　圧倒的なボリュームながら、周回要素も多数用意されたサイパン。4周した人は少ないかもしれませんが、遊び方も探索も非常に幅広く用意されています。

　せっかく買ったのに1周でやめてしまうのは、あまりにももったいないゲームです。アップデートも実施されましたし、ぜひ2周目に手を出してみてはいかがでしょうか。

　ただ、2023年には大型拡張パック「仮初めの自由」が来ることが発表されているので、こちらのタイミングを待つのも良いかもしれませんね。

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