“イエ”ことカニエ・ウエスト、“WHITE LIVES MATTER”シャツで登場し大炎上 「何が面白くてこんなことを」
「人種統合」を意味するのではないかとの意見も。
“イエ(Ye)”こと米ラッパーのカニエ・ウエストが10月3日(現地時間)、パリで開催された自身のアパレルブランドのイベントに出席。同席した保守系作家キャンディス・オーウェンズとともに、「WHITE LIVES MATTER」とバックプリントされたシャツを着用しており、SNS上では物議をかもしています。
イエが出席したのは、自身が設立したブランド「Yeezy」のファッションショー。その際の様子を、同席したオーウェンズがTwitterに投稿しており、イエとともに「WHITE LIVES MATTER」とプリントされたシャツ姿の2ショットを公開しています。
アメリカでは、2020年5月にミネソタ州ミネアポリスで発生したジョージ・フロイド事件をきっかけに、「BLACK LIVES MATTER(BLM)」と呼ばれる人種差別反対運動が激化。黒人のジョージさんが無抵抗にもかかわらず、白人の警官から約8分間にわたり首を圧迫され亡くなってしまったという凄惨(せいさん)な事件で、国内外で大きな注目を集めました。
BLM運動はまたたく間に世界全土に広がり、多くの著名人も名を連ねながら一大ムーブメントへと発展。日本では、プロテニス選手・大坂なおみさんが2020年9月の米オープンで「BLM(黒人の命を軽視するな)」を掲げて話題になりました。
今回イエが着用したシャツに記された「WHITE LIVES MATTER」は、「BLM」と真逆の立場を意味する標語。投稿を見たユーザーからは、「何が面白くてこんなことをしているのか」「ぶっ壊す気か」と批判的な声が続々と寄せられています。
また、“白人と有色人種”といった隔てを乗り越えた「人種統合」を意味するのではないかとの解釈もある一方で、「それなら『ALL LIVES MATTER』とすべき」といった反論が散見されました。
イエは2018年ごろ、女性や有色人種への差別的な言動が目立ったドナルド・トランプ元大統領の支持を表明。「MAKE AMERICA GREAT AGAIN(アメリカを再び偉大に)」というトランプ元大統領のスローガンが記された赤い帽子をかぶった姿が現地メディアでたびたび取り上げられていましたが、2020年夏ごろに支持を撤回していました。
また、イエと同席したオーウェンズは、保守色の強い黒人作家。「BLM」への批判的な言動がたびたび見られ、“民主党支配から脱却し、保守の立場から黒人の地位向上を目指す”団体「The BLEXIT Foundation」に参画しています。
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