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「静態保存SLの秘密」「真っ黒すぎるSLソフト(!)」 メシウマーな「KADODE OOIGAWA」で遊んでみた月刊乗り鉄話題(2022年10月版-3)(2/2 ページ)

大井川鐵道を応援するならここにもぜひ!

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展示される「C11形312号機」の勇姿に、大井川鐵道がかけるSLの情熱を見る

 SLといえば、レストランから見て反対側に蒸気機関車も展示されています。こちらは「C11形312号機」。昭和時代の福島県で活躍し、1975(昭和50)年に廃車。大井川鐵道で1988年に復活し、2007(平成19)年まで走っていました。


展示される「C11形312号機」。2007年まで大井川鐵道を走っていた車体

 C11形312号機は基幹部品である台枠の老朽化による引退で、当初は静態保存するものではありませんでした。部品取り用として残置され、次々と部品が剥がされた姿になったそうです。

 しかし、これをKADODE OOIGAWAのシンボルとすることになり、復元工事を実施してきれいな姿に戻されました。大井川鐵道のSLに対する情熱、技術力を示す機関車ですね。

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展示されるC11形312号機は、引退後、部品取りでいろいろ剥がされた状態だったが、キレイに復元。ここまで復元させたなんてスゴイ

 ブリッジで国道を渡ると、スーパーマーケット「KADODE OOIGAWAマルシェ」があります。地元の新鮮な野菜や果物がそろいます。鮮魚精肉コーナーもあり、地元の方の利用も多いようです。

 ここはキャンプへ行く人の食材の調達にもおすすめです。大井川鐵道の沿線はキャンプ場がたくさんあります。2022年2月26日~3月27日には「ゆるキャン△」とコラボキャンペーンも展開していました(関連記事)。作品に登場した井川線アプトいちしろ駅近くのキャンプ場のほか、ゆるキャン△の聖地巡礼をしたい人もぜひ。


日常食材もキャンプ食材もそろう。天神屋の「しぞーかおでん」も通年販売

 マルシェの奥には、緑茶の世界 KADODE OOIGAWA ショップ。お茶の葉の「蒸し」と「火入れ」が異なる16種類のお茶があります。コーヒーに深入り浅煎りがあるように、お茶も作り方で味が大きく変わるんですね。それにしても16種類とは奥が深い。迷ったら「緑茶診断」で決めましょう。体調ではなく、好みと直感で選べます。ちなみにワタシは蒸しが4段階の2、火入れが4段階の1が良いそうです。買って帰りました。


緑茶の世界を楽しめるKADODE OOIGAWA ショップ (c)KADODE OOIGAWA・トコナツ歩兵団

 このほか、茶葉工場体験、ミニアスレチックなど、家族で遊べるエリアもたくさん。ドッグランもありますよ。クルマだと東京から約2時間です。休日の日帰りドライブにちょうどいい距離ですね。SL列車は門出駅には停まらないので、もう少し走って新金谷駅へどうぞ。転車台付近の大井川鐵道直営駐車場は普通車1日1000円、2日1800円、2泊2800円です。ここにクルマを停めてSLと電車に乗りまくるのもおすすめです。


おめでたい駅名、「門出」駅&次の「合格」駅。受験シーズンなどの願掛けにもぜひ

【更新】2022年10月8日、井川線は千頭~接岨峡温泉間で運転を再開

 大井川鐵道は2022年9月23日~24日に発生した台風15号で被災し、全線で運休。2022年9月26日から当面の間、大井川本線はバスによる代行輸送を行っています。井川線は全線で運転を見合わせています。

 1日も早い復旧を願います。走らせる場所を先に救わないと!!

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。ITmedia ビジネスオンラインで「週刊鉄道経済」連載。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。日本鉄道全路線の完乗率は100%(2022年8月時点)

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