みんなの力で蒸気機関車「C56」を復活させよう! 1億円大井川鐵道クラファンの面白すぎる「返礼品」、実際に見てきました月刊乗り鉄話題(2022年10月版)(1/3 ページ)

1日も早い復旧も! がんばれー大井川鐵道。

» 2022年10月06日 19時00分 公開
[杉山淳一ねとらぼ]

 真っ白な仮設テントの扉をくぐると、錆だらけの蒸気機関車がいました。C56形135号機です。大井川鐵道はこの機関車を修理して、再び走らせようとしています(関連記事)

兵庫県の播磨中央公園からやってきて、復元させる「C56形135号機」 兵庫県の播磨中央公園からやってきて、復元させる「C56形135号機」(写真提供:大井川鐵道) なんかヘンだな? と思った人は鋭い。答えは後日掲載予定の後編

 錆だらけで朽ちた古い機械がピカピカに再整備されて動き出す。何だか「宇宙戦艦ヤマト」が赤い大地から飛び立つ場面のようじゃありませんか。想像しただけでも胸熱です。え? ヤマトの発進シーンを知らない? おっと。じゃあ、「∀(ターンエー)ガンダム」が岩から出てくるところ。いやアレも、もう22年前か……。

 蒸気機関車の再整備にはとてもお金がかかります。2022年現在の概算見積もりは約3億円。厳しい経営事情の地方鉄道にとって大金です。クルマ好きがお小遣いで部品を買いつつ少しずつ修理するように、大井川鐵道も少しずつ予算を捻出しながらSLを修理する方法もあるでしょう。しかし、それではいつ完成するか分かりません。待てない。少なくともワタシは待てないぞ〜!!

 大井川鐵道にとっても、この車両を譲渡してくれた兵庫県加東市の市民の思いを早く実現したいのです。この機関車は同市の播磨中央公園のシンボルとして長く親しまれてきました。整備できる人がおらず朽ちていたとはいえ、加東市の皆さんは「公園からいなくなったら寂しい。でも、大井川鐵道が“走らせてくれる”ならば」と送り出してくださったのです。

大井川鐵道が行う「SL修復」クラウドファンディングプロジェクト。目標は1億円 大井川鐵道が行う「SL修復」クラウドファンディングプロジェクト。目標は1億円

 大井川鐵道は決めました。「鉄道ファンの皆さんに手伝ってもらおう。“みんなの機関車復元プロシェクト”にしよう」と。

 そこで実施するのが、READYFORと組んで行う今回のクラウドファンディング「蒸気機関車に再び命を、昭和の汽笛を次世代へ:大鉄100周年企画〜蒸気機関車C56 135号機 第1期 動態化プロジェクト」です。目標額は1億円。修理想定費総額の3分の1です。

 プロジェクトの支援額は、開始1週間の2022年9月26日時点で1328万6000円(約13%、残り65日間)。1週間で1000万円以上も集まっています。鉄道ファンの熱い思い、すごい(※2022年10月6日時点で1638万9000円)。

「譲渡してくれたSLに再び命を吹き込みたい! 再び走らせたい!」 「譲渡してくれたSLに再び命を吹き込みたい! 再び走らせたい!」 左からREADYFORの小谷なみ氏、大井川鐵道の鈴木肇社長、大井川鐵道企画営業部の久保光彦氏

 クラウドファンディングは「ファン個人が、応援したい・支援したい気持ち」をお金で届ける仕組みです。ほとんどのプロジェクトはそのお礼の気持ちとして「返礼品」があります。蒸気機関車C56 135号機 動態化プロジェクトは、何と「32種類」の応援メニューを用意しました。すごく種類が多い。内容を見るだけでお祭り状態です。それも、みんなで楽しく盛り上げたいという気持ちが込められています。

 ワタシも応援したい。修復するSLも、返礼品も気になるので、ガマンできず大井川鐵道へ行ってきました。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/22/news047.jpg 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  2. /nl/articles/2412/18/news207.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
  3. /nl/articles/2412/21/news040.jpg 友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
  4. /nl/articles/2412/22/news034.jpg 後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
  5. /nl/articles/2412/21/news019.jpg 毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
  6. /nl/articles/2412/22/news036.jpg 「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
  7. /nl/articles/2412/21/news023.jpg 「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
  8. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  9. /nl/articles/2412/17/news042.jpg 山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
  10. /nl/articles/2412/22/news020.jpg 余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」