松茸のいい香りに秋を実感! 明知鉄道の「きのこ列車」に乗ってみた!(1/3 ページ)
のどかな車窓を楽しみながら、松茸のいい香りに包まれる「グルメ列車」!
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】:岐阜「きのこ列車」
「駅弁膝栗毛」では、全国の駅弁と合わせて、「レストラン列車」の旅もご紹介しています。いまでは、全国のローカル線はもちろん、大手私鉄、JRまで、さまざまな「食」をテーマとした列車が運行されています。そんなレストラン列車の先駆けとなった第3セクターの鉄道が、岐阜県にあります。今回は、のどかな車窓を楽しみながら、松茸のいい香りに包まれて、秋の味覚を満喫しました。
秋空の下を駆け抜けていくのは、岐阜県を走る明知鉄道の急行列車「大正ロマン号」。明知鉄道は、旧・国鉄明知線を引き継いだ第3セクターの鉄道で、中央本線の恵那駅と明智駅の間、25kmあまりを結んでいます。恵那発の急行「大正ロマン号」には、名物の「グルメ食堂車」が連結されていて、時刻表にも「食堂車連結」のマークが入っています。列車は1両が普通車、残りが食堂車で、予約状況に応じて、最大3両が増結されます。
明知鉄道では35年前の昭和62(1987)年から、列車内で食事を楽しめる「グルメ列車」を運行してきました。10年あまり前からは、定期列車「大正ロマン号」に食堂車を連結した「グルメ食堂車」となり、列車内で地のものを使った旬の味が満喫できることから、人気を博しています。9月から11月の間はきのこづくし料理が楽しめる「きのこ列車」として運行。旅行代金も今年(2022年)は5000円と、リーズナブルな価格設定も魅力です(なお、通常は5500円、列車は月曜運休)。
「グルメ食堂車」は、乗車日の5日前までの予約が必要。7名以上予約が入った段階で運行が決定し、当日は、明知鉄道恵那駅の改札口で受付します。この際に明知鉄道の1日フリー切符を手渡され、改札前の壁に貼り出された座席表で座席を確認、列車入線を待ちます。なお、急行「大正ロマン号」(グルメ食堂車)の乗車には、名古屋11時発の特急「しなの9号」(多治見で快速乗り換え)が便利な列車となります。
明知鉄道の「グルメ食堂車」には、普段から明知鉄道を走っている車両が使われます。いわゆるロングシートの座席にテーブルが設けられ、乗車時にはすでに配膳されています。座席の間にパーティションが設置され、窓も数ヵ所開けられて、感染症対策もしっかりと行われています。列車が動き出すと、明知鉄道の添乗員の方が、料理の解説をはじめ、沿線の見どころなども紹介してくれて、旅気分が盛り上がっていきます。
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