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「タイタニック」“ジャックもいかだに乗れば助かった説”をキャメロン監督ガチ検証、「生き延びたかも」

そうなん?

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 アカデミー賞11部門を獲得し、多くの人に感動を与えた1997年の映画「タイタニック」は、ラストで主人公のジャックがローズの乗ったいかだに一緒に乗りこめば2人とも助かったのでは? と長らくファンの間で議論され続けてきました。監督のジェームズ・キャメロンはこの長年の疑問に白黒つけるべく、ついに「科学的な検証」を行いました。


監督とレオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット(画像はアカデミー賞公式Instagramから)
グッド・モーニング・アメリカでの放送

 2月10日より公開される「タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」に先駆け、2月5日に公開される「ナショナルジオグラフィック」との特別番組「Titanic: 25 Years Later with James Cameron」。その中でキャメロン監督は、映画のラストでローズの乗ったいかだにジャックも乗れるのかどうかを数パターンに分けて検証。米大手紙や米ABCの報道番組「グッド・モーニング・アメリカ」でもその検証内容を先駆けて紹介しています。


キャメロン監督が見守る中検証は行われた(画像はYouTubeから)
ジェームズ・キャメロンが検証に乗り出した「Titanic: 25 Years Later with James Cameron」

 しぶとく付きまとう“ジャックは生き延びられたのでは説”に、かつてキャメロン監督は法医学的に検証した結果「1人しか生き残れない」と言明していたこともありました。しかし今回、「私たちは可能な限り正確に映画を作ろうと努力したのだけど、一部のファンがどうしても受け入れられないことがある」と述べ、よりはっきり映像で示すために、まず当時のジャック役レオナルド・ディカプリオとローズ役ケイト・ウィンスレットと同等の身長と体重のスタントマン2人にオファー。

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 複数の専門家に協力を求め、「コントロールされた実験環境」を準備します。巨大な水槽に、作中で使われたいかだと同程度のサイズ・重量のものを用意。いかだは映像と同じくらいの浮力で浮いているという状況を整え、スタントマン2人には体温計などのセンサーを装着しました。

 キャメロン監督はジャックとローズ役のスタントマンをさまざまなポジションでいかだの上に乗せてみます。まず、上半身だけいかだの上、腰から下は水の中という状況では2人とも低体温症で死んでしまうという結論に。また、2人がいかだの上にひざまずくような格好で乗りときどき身体を温めあう場合には、いかだはほとんど沈んでしまい、作中でローズが救助される2時間後まで生き延びられなかったという結果が出ました。

 いくつか試すうち、足だけが水中に浸かるポジションでならジャックが数時間生き延びられることを発見したキャメロン監督。しかし作中で2人は沈む船から逃れようと走り続け、ジャックはローズの救命胴衣を奪おうとする男と戦うなど、すでにいかだに乗った状況では疲弊していたはずだと主張します。そしてそれらの条件を追加して再現するべく検証を続けた結果、「いかだの上でローズがジャックに救命胴衣を渡して着るとジャックの状態は安定し、それから2人とも足だけ水中に浸けた状態で浮かび続ければ助かる可能性が高い」ことが判明しました。


当時のいかだシーン撮影風景(画像はアカデミー賞公式Instagramから)
25周年記念の3Dリマスター版予告

 しかし、これは架空の好条件がそろったファンタジーだとキャメロン監督。実際には、恐怖や興奮など再現しきれないものが絡んでくるといいます。「ジャックは生き延びたかもしれないけど、そこにはたくさんの変数があった」とにっこり。さらにキャラクターの性格にも言及し、「ジャックの性格からいって『万が一にもローズを危険にさらすようなことはしない』と考えただろう」としています。

 ちなみにローズ役のケイトは2022年12月に出演したポッドキャスト「Happy Sad Confused」で「あの扉(※いかだとなったタイタニック号の一部)に2人で乗ってたら2人とも生き残れなかったと思う」と発言。「ジャックは扉に乗れたとは思うけど、傾いてしまって、ずっと乗り続けられるわけじゃない」とし、“ジャック生存可能説”に異論を唱えていました。

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