宮野真守、最近は「混乱しています」　多忙でも多様なキャラを演じこなす原動力　「シャザム！～神々の怒り～」インタビュー（2/2 ページ）

――　アフレコでのエピソードについてもお聞きしたいのですが、演じるザッカリーさんがかなり表情豊か、いわば顔芸ともいえるわちゃわちゃしたシーンを演じられる場合って、宮野さんご自身の表情もガッツリ動いたりするものなんですか？

宮野　僕も舞台や俳優をやらせていただいているので、やっぱりその人自身の表現ってすごい尊いものだと思うんです。ザッカリーさんがこの作品で表現したものに僕が日本語を当てさせてもらえるなら、ザッカリーさんが演じたものへの敬意、リスペクトを一番大事にしたい。

　自分の作業としては、まずどんな動きをしているのか、全部取りこぼさず研究するところから始まって、何でこの顔なんだろう？　何でこの強弱なんだろう？　と突き詰めていく。全てに意味合いを持たせてやっているはずなので、声のない場面の表情すらちょっとまねすることもある。僕独特のやり方かもしれないけど間違いではないと思うんです。

　体の力感までもトレースしようとして、痛いときは痛い顔を、怒っているときは怒っている顔を、表情だけじゃなく上向いているなら僕もマイクから外れないようにしつつ一緒に上を向く。正面を向いたまま「こういう声を出そう」と技術でアプローチするんじゃなくて、自分でやってみるとそのときの気持ちを考えられるじゃないですか。

　でもマイク前で全部再現しようとすると、意識が逸れて芝居がおろそかになる気もするので、体の形や表情は事前に結構細かく確認します。動くと言ってもマイクを外れてはいけない仕事ではあるので、“動かないように動く”。皆さんが想像されるよりずっとおとなしいと思うんですけど、自分ではすごい動いている感覚なんです。僕の本気のアフレコ風景ね、公開されたらすごいと思いますよ。奇妙な動きになっているんじゃないかな。

「歌が歌えてお芝居ができて……」　宮野真守が持つ6つのスーパーパワー

――　シャザム（SHAZAM）の名前は、「ソロモンの知恵（S）、ヘラクレスの剛力（H）、アトラスのスタミナ（A）、ゼウスの万能（Z）、アキレスの勇気（A）、マーキュリーの神速（M）」と、6つの神のイニシャルと能力に基づいています。これにちなんで、宮野さんが持っている優れた能力といいますか、パワーを6個挙げるとしたら？

宮野　うわっ！　むずい……俺の能力を6個？　なんだろう……。

――　この際なので、料理がうまいとか足が速いとかのレベルでもありです。

宮野　そのレベルか（笑）。一応ね、仕事にしているから歌が歌える。これは言っとかないとね、プロとしてやってるわけだから、一応。それからお芝居ができる。

――　ものすごく妥当です。

宮野　お笑いも好き、それから背が高い。急になくなってきたな。あと2個でしょ。

――　ちなみにですが、ザッカリーさんに同様の質問をしたときは「ハンサム」とご自身で仰っていました。

宮野　僕の場合は「背が高い」ということで（笑）。ザッカリーさん、ハンサムって言ったんだ。かっこいいな。あとは明るい！　最後の1個……。

マネジャー　資格持っていませんでしたっけ。

宮野　なんだっけ！　忘れちゃったな……あ、簿記検定持ってます。2級。もうできないけど必修だったんで。

――　めちゃくちゃ実用的なやつだった。

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