映画「バービー」の“原爆投下コラ”に米国公式が「忘れられない夏になる」と反応 ワーナー ブラザース ジャパン「本社に然るべき対応求める」と声明(1/2 ページ)
批判や抗議の声が広がっていた。
ワーナー ブラザース ジャパンは7月31日、映画「バービー」公式X(Twitter)アカウントが、原爆投下を軽視しているとみられるネットミームに好意的な反応をした件(関連記事)を受け、「アメリカ本社に然るべき対応を求めています」と立場を示す声明を発表した。
問題となっているのは、アメリカではともに7月21日に公開された、グレタ・ガーウィグ監督「バービー」(ワーナー・ブラザース配給)と、クリストファー・ノーラン監督「オッペンハイマー」(ユニバーサル・ピクチャーズ配給)をめぐるネットミーム。「バービー」は着せ替え人形バービーを題材とした実写映画で、「オッペンハイマー」は「原爆の父」として知られる理論物理学者のロバート・オッペンハイマーを描いた作品だ。
海外のSNS上では6月ごろから、対照的な両作品の同日公開を受け、それぞれのタイトルをもじった「バーベンハイマー(Barbenheimer)」が流行。「バービー」の登場人物であるバービー(マーゴット・ロビー)やケン(ライアン・ゴズリング)の後ろで、ピンク色のキノコ雲が立ち上がっていたり、大爆発が起きていたりする画像など、ネットミームや二次創作が多数投稿されていた。
【8月1日16時55分訂正】初出時、ネットミームが流行し始めた時期について「7月上旬」と記載していましたが、すでに6月ごろから流行していたため、該当箇所を修正しました。お詫びして訂正いたします
また、「バービー」の公式X(Twitter)アカウントが複数のネットミームに好意的に返信している。例えば、燃えているようなビーチを背景に、オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)がバービーを肩で持ち上げる「バーベンハイマーのポスター」として投稿されたポスター風の画像に対して、「忘れられない夏になりそうだ」と、ハートの絵文字混じりで返信。日本国内からその対応をめぐり、「酷すぎます」「終わってる」など批判や抗議の声が広がっていた。
ワーナー ブラザース ジャパンはこのような声を受け、同社の公式Xで「映画『バービー』のSNS投稿について」と題した声明文を発表。「バービー」と「オッペンハイマー」の両作品を見ることを推奨する“バーベンハイマー”について、「このムーブメントや活動は公式なものではありません」と説明した。
一方で、「バービー」の公式Xによる複数のネットミームに対する好意的な返信については「配慮に欠けた反応」と断じて、「極めて遺憾なものと考えており、この事態を重く受け止め、アメリカ本社に然るべき対応を求めています」との立場を示した。また、「この配慮に欠けた一連の反応について、不快な思いをされた方々には、 お詫び申し上げます」と謝罪している。
なお、「バービー」は日本では8月11日から劇場公開。「オッペンハイマー」の日本での公開日は未定だ。
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