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子どもだけの登下校など禁じる埼玉県の条例案取り下げ 提出議員の「言葉足らずにより不安と心配の声」に批判も(1/2 ページ)
子どもだけの登下校や留守番を禁じる条例案に、「共働き家庭を苦しめる」など批判が寄せられていました。
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「非現実的」「共働き家庭を苦しめる」など物議を醸していた、埼玉県虐待防止条例の改正案が取り下げられることとなりました。
県議団の声明
改正案は埼玉県議会自由民主党議員団が提出したもの。「小学3年生までの子どもだけの登下校」「子どもだけで公園で遊ぶ」などを禁止する内容で、「共働き家庭やシングル家庭では無理」など批判が集まりました。さいたま市PTA協議会は「保護者への精神的・経済的負担を強いる」「子ども自主性を重んじることと、ネグレクトや虐待を同列にするべきではない」など反対する意見書を提出し、埼玉県のワーキングマザーが立ち上げたオンラインの反対署名には約9万筆の賛同が集まりました(関連記事)。
自民党県議団の田村琢実団長は10月10日に記者会見で、諸般の事情を考慮して取り下げると発表しました。田村議員は声明で「私の言葉足らずにより、県民の皆様はもとより全国的な不安と心配の声が広がり、多くの県民・団体等より、県議団に対しましてさまざまなご意見をちょうだい致しました」と述べ、質疑応答でも、議案の内容等には瑕疵(かし)はなかったと感じているが、説明が不十分だったとの見解を示しました。再提出については「ゼロベースで全く何も考えていない」とのこと。
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SNSでは取り下げに安堵する声がある一方、議員による「言葉足らず」との説明に「発想そのものが間違っている」と批判も寄せられています。
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