ダイハツ、不正問題で全車種を出荷停止 調査報告書で「過度にタイトなスケジュール」「極度のプレッシャー」など背景と指摘(1/2 ページ)
調査報告書には「不正行為に関与した担当者は、やむにやまれぬ状況に追い込まれて不正行為に及んだごく普通の従業員」など記されています。
ダイハツは12月20日、衝突試験で不正があったとして、国内外で生産中の全てのダイハツ開発車種の出荷を一旦停止すると発表しました。
同社においては4月にドアトリム、5月にポール側面衝突試験で不正があったことが明らかに。第三者委員会の調査で、新たに25の試験項目において、174個の不正行為があったことが判明したとしています。
不正があった車種は、ダイハツブランド、他社へOEM供給している車種を含め、64車種・3エンジン。
不正の背景
第三者委員会は、不正の真因として「不正対応の措置を講ずることなく短期開発を推進した経営の問題」を指摘。調査報告書では、「不正行為に関与した担当者は、やむにやまれぬ状況に追い込まれて不正行為に及んだごく普通の従業員」「過度にタイトで硬直的な開発スケジュールによる極度のプレッシャー」など、短期開発のプレッシャーで追い込まれて従業員が不正行為に及んだと記されています。
「まずもって責められるべきは、不正行為を行った現場の従業員ではなく、ダイハツの経営幹部」「本件問題が生じた真因は、ダイハツの経営幹部が、短期開発の効用にばかり目が行き、不正行為の発生というその弊害に思いが至らず、不正対応の措置を講ずることなく短期開発を推進したことにある」と、第三者委員会は述べ、「硬直的な『短期開発』の開発・認証プロセスの見直し」などを提言しています。
記者会見の配信
20日15時15分から第三者委員会による記者会見が、16時45分ごろからはダイハツ・トヨタの共同記者会見が行われます。いずれもYouTubeで配信されます。
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