盗まれたポール・マッカートニーのベースギターが51年ぶりに本人のもとへ ファン立ち上げた捜索プロジェクトの成果(1/2 ページ)
修理すればまた演奏できるそう。
「ビートルズ」のメンバー、ポール・マッカートニーが1972年に盗まれたベースギターが、51年の時を経て見つかりました。ポールは2月15日、公式サイトで代理人を通して喜びを表明し、感謝を伝えています。
半世紀以上ゆくえが知れなかった思い出の楽器
盗まれたのはヘフナー社製の500/1ベースギターで、ポールが1961年に独ハンブルグ滞在中に購入した最初のベースギターだとのこと。1972年10月に何者かによって機材運搬用の車から盗まれ、半世紀以上行方不明になっていました。
公式サイトで出した声明によると、「昨年立ち上げられたロスト・ベース・プロジェクトにより、1972年に盗まれたポールの1961製ヘフナーベースギターが戻ってきました。ギターはヘフナー社によって鑑定されており、ポールは関係者全員にとても感謝しています」とすでに本物であるとの鑑定を受けたとし、謝辞を述べました。
下積み時代や初期に多用していたベースギターが戻る
「ロスト・ベース・プロジェクト」は2018年にポールのファンが立ち上げスタート。ヘフナー社の元マーケティング・マネージャーのニック・ワス、BBCジャーナリストのスコット・ジョーンズ、テレビプロデューサーのナオミ・ジョーンズが加わり、メディアを通してビートルズファンらへ協力を求めると、信じられないほど多くの手がかりが寄せられたといいます。
その結果、巡り巡ってベースギターを所持していたイギリスの南海岸ヘイスティングスに住む人物がポールの会社に連絡し、返却してくれたとのこと。プロジェクト公式サイトではこのベースギターを「史上最もアイコニックな失われた楽器」と呼んでおり、捜索を開始した当初はなかなか思うように進まなかったものの、2023年にスコットとナオミが加わりメディアの協力を得てから一気に局面が動き始めたと伝えています。
ベースギターはオリジナルのケース付きで戻ってきたとし、再び演奏するには修理が必要であるものの、プロであれば簡単に修理できる程度のものだといいます。
ポールはこのベースギターをドイツや地元リバプールでの下積み時代に多用しており、またビートルズ初の英盤公式アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」と2作目「ウィズ・ザ・ビートルズ」のレコーディングで使用。収録されているヒット曲「ラヴ・ミー・ドゥ」「ツイスト・アンド・シャウト」「オール・マイ・ラヴィング」「シー・ラヴズ・ユー」などでその音を聴くことができます。
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