【獣医師解説】猫にも“花粉症”がある? 猫飼いならば知っておきたいツライ症状や猫風邪との違いを解説(2/2 ページ)
猫の花粉症について、獣医師が解説します。
猫の花粉症の対策・予防
愛猫が花粉症の可能性がある、もしくは花粉症を予防したい場合は、以下の3つの対策をとることで症状の悪化もしくは予防することができます。
- 定期的なブラッシング
- 外から花粉を持ち込まない
- 空気清浄機の設置
定期的なブラッシング
ブラッシングすることで花粉を落とすことができますが、必ず乾いた状態ではなく少しぬらした状態でブラッシングをしてあげてください。乾いた状態でブラッシングを行うとそのまま花粉が部屋に飛散してしまう可能性があります。
ブラッシングを嫌がる猫の場合は、ぬれたふきんで優しく拭くだけでも効果がありますので、その子に合った方法で花粉を取り除いてあげましょう。
外から花粉を持ち込まない
花粉症の対策は人と一緒で、「花粉に接触しない・持ち込まない」ということが大前提です。猫を外に出さずに完全室内飼いにして、飼い主も帰宅時には衣類についた花粉を取り除いてから家に入るようにしましょう。
外からの帰宅時だけでなく、外に干した洗濯物も取り込む際は花粉を払ってから取り込むことで、花粉を持ち込むことを防ぐことができます。
空気清浄機の設置
一度家に入ってきた花粉は取り除かない限り、ずっと家に残ってしまいます。猫が日常的に生活しているリビングや寝室、もしくは花粉の入り口になりそうな玄関などには空気清浄機を置いてあげることである程度の予防が期待できるでしょう。
猫の花粉症は小さな異変でも病院へ
花粉症は人にとっても、猫にとっても大変なアレルギー症状ですが、愛猫が症状に苦しんでいるのであれば、早めに動物病院に連れて行ってあげてください。花粉症でなかったとしても、何かの異常であることは確かです。早期発見・早期治療のために少しでもいつもと違うことがあったら動物病院に連れて行ってあげてください。
参考文献
- Kenichi MASUDA, Keigo KURATA, Masahiro SAKAGUCHI, Kohei YAMASHITA, Atsuhiko HASEGAWA, Koichi OHNO, Hajime TSUJIMOTO『Seasonal Rhinitis in a Cat Sensitized to Japanese Cedar (Cryptomeria japonica) Pollen』2001 Volume 63 Issue 1 Pages 79-81
- Erika Jensen-Jarolim,corresponding author Lukas Einhorn, Ina Herrmann, Johann G Thalhammer, and Lucia Panakova『Pollen Allergies in Humans and their Dogs, Cats and Horses: Differences and Similarities』Clin Transl Allergy. 2015; 5: 15.
著者:ペトコト編集部
獣医師やトリマーをはじめ、100人以上の専門家が執筆・監修し、病気・しつけなどの専門知識から、ドッグカフェ・宿などのレジャーまで、信頼できる最新情報を幅広くお伝えします。ペットフードについてはこちら。
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