ゼリーのような柔らかい記憶装置、米大学が開発:次世代のメモリはぐにゃぐにゃ?
米ノースカリフォルニア州立大学が、柔軟性があり、ぬれても動作するゼリー状メモリを開発した。
» 2011年07月25日 08時00分 公開
[ITmedia]
米ノースカリフォルニア州立大学が、柔らかいゼリー状の記憶装置を開発した。
「Jell-O(米国で市販されているゼリーの素)の物理的特性を持つ記憶装置を作った」と同校のマイケル・ディッキー准教授は語る。従来の電子デバイスは固くてもろく、ぬれた環境では機能しないが、同校のデバイスは柔軟性があり、ぬれた状態でも非常によく機能すると同氏は言う。
この記憶装置は、ガリウムとインジウムの液体合金、生物学の研究に使われるのと似た水ベースのゲルを使っている。記憶装置の個々のコンポーネントが「電気を通す状態」「電気を通さない状態」の2つの状態のいずれかになることで、0と1を表す。従来の電子機器は電子を使って1と0を表すが、ゼリー状の記憶装置は荷電分子を使う。記憶装置の回路の電極に正の電荷をかけると、酸化被膜ができて電気を通さなくなる(これが「0」)。負の電荷をかけると酸化被膜がなくなり、電気を通すようになる(これが「1」)。
同校の試作機は、まだ大量の情報は記憶できないが、従来の電子機器が作動しない環境でも動作する。ぬれても機能し、生体適合性がある(生体組織に対して拒否反応がなく無害)ため、医療モニタリングなど、細胞や酵素などの生体機構と相互作用する用途も期待できるという。
この研究に関する論文は、「Advanced Materials」のオンライン版に掲載されている。
advertisement
関連記事
- あの“梶本研究室”に行ってみた(後編):ゲームと「触覚」は相性がいい? 触覚デバイスがもたらすコミュニケーションの未来像とは
- あの“梶本研究室”に行ってみた(前編):「遠隔地とキス」を発展させると「どこでもドア」になる? 触覚デバイスがもたらすコミュニケーションの未来像とは
- 見た目はちょっとアレだけど――香川大学の発話ロボットがすごい
香川大学で、人間の発声器官を再現した、歌ってしゃべれる「発話ロボット」の開発が進んでいる。次世代ロボット製造技術展で、ちょっと不気味な(?)その姿を見て - チョコレートが作れる3Dプリンタ、英大学が開発
- スイッチ1つで記憶を忘却・復元させる方法 米研究者が開発
「スイッチを入れるとラットは思い出す。スイッチをオフにすると忘れる」――米国の研究者が、記憶を忘れさせたり、戻したりできるシステムを開発したという。 - 寝るならハンモック? 揺れるとよく眠れる理由、神経科学者が研究
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
昨日の総合アクセスTOP10
-
パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
-
「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
-
「ほ、本人……?」 日本に“寒い国”から飛行機到着→降りてきた“超人気者”に「そんなことあるw?」「衝撃の移動手段」の声
-
才賀紀左衛門、娘とのディズニーシー訪問に“見知らぬ女性の影” 同伴シーンに「家族を大切にしてくれない人とは仲良くできない」
-
【今日の難読漢字】「誰何」←何と読む?
-
「今やらないと春に大後悔します」 凶悪な雑草“チガヤ”の大繁殖を阻止する、知らないと困る対策法に注目が集まる
-
武豊騎手が2024年に「武豊駅に来た」→実は35年前「歴史に残る」“意外な繋がり”が…… 街を訪問し懐古
-
大谷翔平、“有名日本人シェフ”とのショット 上目遣いの愛犬デコピンも…… 「びっくりした!!」「嬉しすぎる」
-
ハローマックのガチャに挑戦! →“とんでもない偏り”に同情の声 「かわいそう」「人の心とかないんか」
-
古着屋で“インパクト大”なブランケットをリメイクすると…… 劇的な仕上がりに386万再生「これはいいね、欲しい!」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
- 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
- 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
- パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
- アグネス・チャン、米国の自宅が“度を超えた面積”すぎた……ゴルフ場内に立地&門から徒歩5分の豪邸にスタッフ困惑「入っていいのかな」
- 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
- 「車が憎い」 “科捜研”出演俳優、交通事故で死去 兄が悲痛のコメント「忘れないでください」
- PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
先月の総合アクセスTOP10
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」