枠外へ鼻血がブー! “はみ出す顔文字”の正体と顔文字アプリ100万ヒットのわけ(3/3 ページ)

» 2011年12月02日 07時00分 公開
[宮本真希,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

顔文字のランキング入りにやりがいを感じる職人たち

画像 はみ出る系以外にも特殊顔文字がたくさん

 Girl's顔文字BOOKでは、顔文字をコピーして、メール本文に張り付けたり、TwitterやFacebookに投稿したりできる。大野さんによると、メインのユーザーは女子大生。アプリのプロモーションはほとんどしてこなかったが、日本のApp Storeで上位に入ると口コミで広まり、あれよあれよと100万ダウンロードを突破した。公式Twitterアカウント@kaomojiappも1万8000人にフォローされている。

 こだわりは、女子による女子のためのアプリであるという点。アイコンはキラキラしているし、アプリのベースカラーはピンクだし、いかにも女子向けという感じだ。大野さんは「目が痛いくらいピンクで! とエンジニアにお願いして作ってもらったんです」と明かす。アプリでは、大野さんが選んだ顔文字が上の方に並ぶ。「かわいい!」と思う自分の直感を信じ、ウケそうなものを目立つ場所に出している。

 多少想定外だったのは、海外でもアプリがウケたこと。海外ユーザーが3割を占め、特にアジアで人気となっている。中国、香港、台湾、タイ、シンガポールのApp Storeでは、無料アプリの総合ランキングで5位以内に入った。そのためGirl's顔文字BOOKは、中国版Twitter「Weibo」やSNS「RenRen」に投稿する機能も備えている。

画像 Girl's絵文字顔文字は海外で人気

 姉妹アプリも公開している。1つは、絵文字と顔文字を組み合わせた新しいタイプの顔文字を収録している「Girl's絵文字顔文字」。こちらは海外ユーザーのほうが多いという状態。絵文字に対応しているWeiboで絵文字顔文字が書きこまれているのをよく見かけるそうだ。大野さんは「カラフルな方が海外でウケるのかなあ……?」と首をひねる。

 続けて、10月にはiPhoneアプリ「投稿顔文字ランキング」をリリースした。メモや顔文字の編集に使えるエディタ画面を備え、プロフィールを設定すれば自分で作った顔文字を投稿できる。Girl's顔文字BOOKでは顔文字をジャンルごとに紹介しているのに対し、投稿顔文字ランキングでは人気順に表示。ユーザーのランキングも用意している。

 ユーザーランキングは、投稿した顔文字がほかのユーザーのエディタにコピーされた回数やお気に入り登録された回数などを計算し、独自に順位付けしたもの。やはり人気なのは、特殊記号を使った顔文字を多数投稿しているユーザーたちのようだ。プロフィール欄を見てみると「ランキング上位感謝。がんばるじぇい。応援してね」などと書いているユーザーもおり、顔文字職人として支持されることにやりがいを感じている様子が伺える。

 「自作顔文字つぶやいています」と自身のTwitterアカウントをプロフィールに載せているケースも。1人で100個以上投稿しているツワモノもいる。人気が出た顔文字はGirl's顔文字BOOKに収録される仕組みだが、直接@kaomojiappに対し「自分が作った顔文字も入れてほしい」と話しかけてくるユーザーもいるという。


画像 顔文字がどれくらい使われたか分かる
画像 こちらは投稿者のプロフィール欄

 「顔文字でどんどん競って、自分をアピールして欲しい」と話す大野さん。今後は、新しく使い始めたユーザーもランキング上位を目指しやすいシステムに変えていくなど、ユーザーのモチベーションを上げる工夫を取り入れていく計画だ。文字の組み合わせで無限に広がる顔文字の世界。iPhoneアプリという新しいフィールドで、あなたも職人を目指してみる……?

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/31/news019.jpg “部屋が汚すぎて”彼氏に振られた女性→1人孤独に片付けを続け、600日後…… まさかの光景に「感動しました」
  2. /nl/articles/2501/29/news009.jpg 高校生のときに出会った“同級生カップル”→「親に頼らん!」と必死に貯金して…… 19年後、現在の姿に反響
  3. /nl/articles/2502/01/news088.jpg 「痩せた」 大谷翔平、“最新ショット”に驚きの声 “寝ぐせ”にツッコミも……「うわ凄い絞ってる」
  4. /nl/articles/2501/28/news188.jpg 「やられたな」 ベトナムで「FUJITSU」だと思って購入した家電→“衝撃の正体”に思わず戦慄
  5. /nl/articles/2502/01/news039.jpg 生え際後退で老けて見える25歳男性、プロが大胆カットしたら…… 「不可能を可能にした」「35歳から15歳に」大変身が740万再生【海外】
  6. /nl/articles/2501/30/news026.jpg 普通の折り紙1枚を、パタパタ折っていくと…… プレゼントにぴったりな美しいアイテム完成に「すげぇつくりたい」「かわいい」
  7. /nl/articles/2501/31/news041.jpg 水道検針員から直筆の手紙、確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生→大反響から1年たった“現在の様子”を聞いた
  8. /nl/articles/2502/01/news008.jpg 【ハギレ活用】「もう最高……」 着物のハギレをリメイク→わずか30分で“すてきなアイテム”が完成! 「私にもできそう」
  9. /nl/articles/2502/01/news047.jpg 【編み物】彼氏のために、緑と黄緑の毛糸を正方形に編んでつなげると…… 圧巻のおしゃれな大作完成に「息をのむほどすばらしいよ」
  10. /nl/articles/2501/31/news215.jpg 「こういうの大好き」 ユニクロ“3990円パジャマ”が発売前から話題騒然 「最高」「シンプルで良い」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議