ロマンスで交通事故も減る!? 日本ロマンチスト協会が説く“愛の力” (1/2)
ロマンチスト、それは「大切な人を世界で1番幸せにできる人」。ロマンチストが集まった「日本ロマンチスト協会」は、愛を叫ぶイベントや愛の力で交通事故を減らす取り組みで、社会をハッピーにしようとしている。
「日本ロマンチスト協会」をご存じだろうか。夢見がちな人の集まりではない。大切な人を幸せにする力「ロマンス力(りょく)」の大切さを説く団体だ。現在1100人の会員がおり、神戸市や浜松市など10カ所に支部がある。今年で設立5年を迎える同協会の波房克典会長(38)に、設立の背景や活動について聞いた。
「日本の恋愛事情が深刻な危機」
日本ロマンチスト協会は、その名の通りロマンチストが集まった団体。ロマンチストとは、恋人や家族など「大切な人を世界で1番幸せにできる人」と協会では定義している。会員は普段は会社員など普通の仕事をしているが、時々「ロマンス宣教師」となって、「なんでもない時に花を贈る」「『愛してるよ』と口に出して言う」などのロマンチックな振る舞いを積極的にしたり、ロマンス力の大切さを伝える活動を自主的に行っている。
ロマンチストというと、「空想癖」や「ナルシスト」などちょっとネガティブな人物像をイメージするかもしれないが、波房さんはポジティブに定義付けている。大切な人との良い関係作りのためにロマンチックに生きる人が増えれば、世の人の心が温かくなり、社会全体としてもハッピーな状態になるのでは、と考えているためだ。
設立のきっかけは、日本で1時間に約30組ものカップルが離婚しているのを知ったこと。もともと波房さんは大学院で民俗学の研究をしていたが、一般企業に就職した後は社会・環境問題の課題解決に向けた活動に取り組んでいた。一方で、知り合いから悩み相談をよく受けるなど、個人の私生活の問題解決にも一役買っていた。そんな中で多くの人が「最近ドキドキが足りない」と口にするのが気になって調べたところ、その事実を知ったそうだ。
「少子化や地球温暖化と同じくらい、日本の恋愛事情が深刻な危機を迎えている」と危機感を抱くと同時に、「1番大切な人を大事にできない人が、地球や社会を大切にできるのか?」と疑問に思った。そこで大切な人を幸せにする力「ロマンス力」の大切さを説く活動を始めようと志し、2007年3月5日に日本ロマンチスト協会を立ち上げた。
設立後の最初の活動は、愛やロマンスにまつわる地域を日本全国から探すことだった。ロマンチストの「聖地」を作るためだ。なかなか見つからなかったが、知人から長崎県雲仙市に「愛野町」という町があると聞き、運命を感じた。愛野町を通るローカル線「島原鉄道」の愛野駅から、吾妻(あづま)駅までのきっぷは、「愛しの吾が妻(いとしのわがつま)」に通じる縁起物として一部で知られているからだ。「ここぞ聖地だ」と確信する。
翌2008年に、6月19日を語呂合わせでロマンティックと読んで記念日「ロマンスの日」を制定。記念に愛野町でイベントを開催した。同町でじゃがいもの生産が盛んだったことから、会場にじゃがいも畑を選び、「じゃがいも畑の中心でロマンスを叫ぶ(ジャガチュー)」と題した企画を実施した。
ジャガチューには、会員やサイトを見て集まったカップルが全国各地から20人ほど参加した。プラスチックのじゃがいもケースを裏返した即席の「お立ち台」に1人ずつ順番に乗り、「普段お前に愛してるっていったことないけど! 愛してるよぉぉ!」「大好きぃぃぃぃ!」などと、パートナーへの思いを畑に向かって叫ぶ。このイベントでプロポーズしたカップルもいた。周りで見ていた地元の人もつられて参加し、結局100人近くが集まる大盛況のイベントとなった。
それからジャガチューは毎年開催している。ジャガチュー会場でロマンチストたちのエネルギーを受けて収穫されたじゃがいもは、「ロマンスポテト」として販売されている。ハート型っぽいじゃがいもが出てくることもあるそうだ。
ジャガチューは市とは何ら関係のない協会の「勝手な活動」だったが、次第に市民にも影響が出てきた。老朽化していた愛野駅のリフォームを、市民が自発的に提案。屋根に協会のロゴをモチーフにした風見鶏を乗せ、ピンク色のクローバーを描いた新たな駅舎を作り、名称も「愛の駅」と書き換えた。町内の教会やレストラン、市民のプロポーズの名所などをめぐる「雲仙市愛の巡礼マップ」も作成。波房さんは「雲仙市の人たちが自分たちの地元を(協会の)聖地だと自覚しだして、町おこしを始めるようになった。しかもみんなすごく生き生きしてるんです」と、協会の活動が町おこしにつながったことを嬉しそうに語る。
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