艦これ艦娘“戦歴的”プロフィール「村雨」編私だって第2駆逐隊のセンターですから!

傍若無人の妹のおかげで、なんとなく目立たない彼女だけれど、センターらしくきっちり仕事をこなしています。

» 2013年12月05日 11時39分 公開
[長浜和也,ねとらぼ]

なにげにけっこう暴れん坊

 駆逐艦「村雨」は、白露型3番艦にして1937年1月7日藤永田造船所の生まれ。同じ日に白露型4番艦の「夕立」も佐世保海軍工廠(こうしょう)で生まれている。二人は、竣工(しゅんこう)と同時に第2駆逐隊を編成して、以後生涯をともにする。その後、「春雨」「五月雨」も第2駆逐隊に加入して、太平洋戦争を一緒に戦っていく。

「艦これ」の村雨(改)

 太平洋戦争が始まって、第2駆逐隊は第4水雷戦隊に所属して、旗艦の軽巡洋艦「那珂」とともに、フィリピンやボルネオの攻略作戦に参加する。艦これ的には、勇猛果敢で傍若無人な夕立が目立ちすぎるせいで、なんとなく地味な村雨だけど、太平洋戦争が開戦した早々に敵潜水艦を発見して一晩中爆雷戦を行って撃沈認定となるなど、なにげに部内の評価は高かったりする。

 1942年8月からのガダルカナル島をめぐる戦いでは、旗艦が「由良」に変わった第4水雷戦隊で輸送作戦に従事する。このとき、第2駆逐隊はほぼバラバラに行動していて、村雨は「峯雲」と行動をともにすることが多くなる。村雨は10月からガダルカナルの輸送作戦に参加してその回数は7回(ほかに水上打撃任務で1回)に及んだ。

作戦日 輸送作戦内容
10月3日 陸兵250名、糧食
10月5日 陸兵277名、野砲2門
10月14〜15日 輸送船護衛
10月17日 輸送駆逐隊護衛、敵飛行場砲撃
10月25日 敵基地水上部隊攻撃(このとき、「由良」沈没)
11月1日 弾薬、糧食(ただし揚陸失敗)
11月5日 弾薬、糧食、リヤカー(!)、揚陸後敵魚雷艇と交戦
11月7日 弾薬、糧食、揚陸後敵魚雷艇と交戦

 第三次ソロモン海戦第1次戦闘では、“あの”夕立ほどではなかったものの、村雨も敵巡洋艦と近距離で砲雷撃戦を行い魚雷を命中させるなどの戦果を挙げている。

 ガダルカナル島を失って、北部ソロモン海域に戦場が移った1943年3月、村雨は、ガダルカナル作戦で行動をともにした峯雲と、最前線基地ムンダ島へ輸送を行う。物資を揚陸して帰るべき港に針路を向けたその瞬間、敵艦隊の奇襲を受けて、峯雲はわずか7分で轟沈。村雨も6インチ砲弾1101発、5インチ砲弾234発という猛烈な集中砲火を浴びて、40分後に沈んでいった。

 日本では公式に名前もついていない小さな海戦だったが、かつて夜戦で圧倒的な強さを見せた日本の駆逐艦がなにもできずに一瞬で沈んでいく、その後の北部ソロモンにおける海戦の始まりだった。

米軍が「Battle of Vila-Stanmore」と呼んでいるこの海戦をボードウォーゲーム「FLEET BATTILES」(ホビージャパン)で再現した。2257(午後10時57分)にレーダーで日本艦隊を見つけた米軍は典型的な丁字戦法で日本艦隊を迎撃する(写真=左)。2301、米軍は距離7000メートルで砲撃を開始し峯雲をわずか7分で撃沈する。生存者なし(写真=中央)。先頭にいた村雨は何とか反撃するものの砲撃2回で前部主砲壊滅、後部砲塔も6回の砲撃で沈黙。2346に沈没する(写真=右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」