DOKIDOKI! おとめチック漫画の代表作家・陸奥A子、初の公式ガイド発売 展覧会など関連イベントもいっぱいなのれす
電子書籍化に名作選も登場……陸奥A子のおとめチックワールドに浸れるなんてHAPPY!
1970・80年代に流行した恋愛漫画のジャンル「おとめチック」の代表作家である、陸奥A子(むつえーこ)さん初めての公式ガイドブックが9月19日に発売されました。このほか展覧会の開催、名作選の発売、代表作品の電子書籍化など、今秋は陸奥A子さんの関連書籍やイベントが目白押し。彼女の作風を振り返ったり初めて学んだりできるHAPPY! な機会となりそうです。
陸奥A子さんは1954年生まれ、18歳で月刊少女漫画誌「りぼん」(集英社)でデビュー。代表作「たそがれ時にみつけたの」で人気を得、1970年代半ばから80年代にかけて同誌の看板作家として活躍します。
作風としては、少女趣味的でロマンチックな恋愛作品の新ジャンル「おとめチック」を牽引した作家として知られています。登場する主人公は、内気やドジなコンプレックスを抱えて恋や友情に悩む、読者と等身大な少女。その子が、むしゃくしゃしたときミシンで服を作る、告白の時は手作りのクッキーを作る、アイビーファッションの男の子からうまいこと告白される、といった日常的な憧れの世界を過ごす姿が人気を博します。
男女仲良くしているシーンで「HAPPY」、緊張しているとき「dokidoki」といった英字の効果音が出てきたり、「グー!!」「なのれす」などのかわいらしい言葉遣いが使われたりと、今ではラブコメのベタ的なものとして挙げられがちな表現も多く生まれました。
初の公式ガイド「『りぼん』おとめチックワールド 陸奥A子」は、彼女の「おとめチック」世界を160ページで紹介。A5サイズの単行本で定価1944円です。また9月26日には「たそがれ時にみつけたの」など名作をまとめた「陸奥A子 ベストセレクション」(2052円)も発売。384ページには描き下ろしや単行本未発表作も収録するなど、初めて陸奥A子作品に触れる人だけでなくファンも楽しめる一冊になっています。
また10月1日〜12月25日に弥生美術館(東京都文京区)で「陸奥A子×少女ふろく展〜DOKIDOKI『りぼん』おとめチックワールド!〜」も開催。陸奥A子さんの「りぼん」から「YOU」までの初公開原画やふろくを多数展示します。あわせて少女雑誌のふろくの変遷を約300点の史料でたどれる内容です。
さらには「たそがれ時にみつけたの」「こんぺい荘のフランソワ」「ため息の行方」など陸奥A子さんのりぼんマスコットコミックス11作品が、電子書籍となって10月1日にKindleストアで一斉発売。まさに“陸奥A子の秋”……おとめチックワールドに浸るなら今なのれす。
(黒木貴啓)
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