「猛男になりきるため、やれることはすべてやった」 鈴木亮平の漢気が魅せる「俺物語!!」

自分が主役をやっていいのかと悩んだこともあったそうです。

» 2015年11月06日 11時00分 公開
[田下愛ねとらぼ]

 10月31日より公開中の映画「俺物語!!」。太眉にモミアゲでいかつい“オッサン”のような外見の男子高校生・剛田猛男と彼に一目ぼれをした女子高生・大和凛子の恋、そして、猛男の幼なじみのイケメン男子・砂川誠との友情を描いたラブコメディーです。

 公開初日、お台場のシネマメディアージュで舞台挨拶が行われ、剛田猛男役の鈴木亮平さんをはじめ、大和凛子役の永野芽郁さん、砂川誠役の坂口健太郎さん、剛田ゆり子役の鈴木砂羽さん、剛田豊役の寺脇康文さんらメインキャストと河合勇人監督が登壇しました。

「俺物語!!」キャスト 左から河合勇人監督、鈴木砂羽さん、坂口健太郎さん、鈴木亮平さん、永野芽郁さん、寺脇康文さん

 作品にちなんで「最近、『胸きゅんだな』と思った出来事は?」と問われた永野さんは「事務所の男性スタッフさんが誕生日プレゼントをくれたこと」と回答。コップのフチに飾る長渕剛さんのフィギュアをプレゼントされたそうで、長渕さんのファンだという意外な一面に登壇者は驚いた様子でした。

「俺物語!!」舞台挨拶

 劇中に登場する、ある種一つの見せ場ともいえる猛男と砂川のラップ越しでのキスシーン。鈴木さんと坂口さんは撮影前に歯を磨いたそうで、エチケットとしてお弁当も香りが強いものは食べなかったとのこと。ラップ越しとはいえ気を使い合う二人に、きゅんきゅんします。

「俺物語!!」舞台挨拶

 この日はハロウィン当日ということで、作品のために体重を30キロ近く増やしたという鈴木さんにちなんで、重さ30キロ、太眉にモミアゲの仮装をした“猛男カボチャ”が登場。鈴木さんは「自分の身体にこれが入っていたんだと思うと、ちょっとドキッとしますね」と、撮影時の自分を思い返していました。

「俺物語!!」舞台挨拶 猛男仕様のカボチャにニヤニヤしてしまう鈴木さん

「俺物語!!」舞台挨拶 役のためとはいえ、これだけ体重を増やした鈴木さんの役者魂にふるえそう

漢気ある役作りで“猛男”になりきった鈴木亮平の演技に注目!

 映画の原作は、「別冊マーガレット」(集英社)で連載中の同名マンガ(原作:河原和音 作画:アルコ)。作品の魅力をあげるとするならば、「少女マンガで恋をする男子は、基本イケメン」というセオリーを打ち破った主人公・猛男の存在が大きいといえます。

「俺物語!!」第1巻 「俺物語!!」第1巻

 いかつい肉体に太眉にモミアゲ。外見的には女子ウケする要素はほぼ皆無な猛男ですが、困っている人を見ると条件反射のごとく助けに入り、(結果、不審者扱いされてしまうものの)、ほれた女性がことごとく親友・砂川に心奪われても、恨みはしません。大和に恋した時だって、彼女も当然自分ではなく砂川を好きに違いないと、二人の仲を懸命に応援してしまうのです。謙虚すぎるよ猛男!

 自分は報われずとも、好きな女子と親友が幸せならそれでいい……と本気で考えている猛男は、彼を“男の中の男”と言わずして誰をそう呼ぶのか……というほど男気、いや漢気あふれる男子なのです。

 実写映画化に当たって恐らく多くのファンが懸念したのは、この猛男役をこなせる役者がいるのか? ということでしょう。現在の写真を見ても分かるように、鈴木亮平さんはもともと猛男のようなムキムキボディーではありませんでした。そこで、菓子パンを食べプロテインを飲み、撮影中も時間があればジムに行き、1カ月で30キロ近く体重を増やす驚異の役作りに挑戦。映画の中では、いかつい身体で暴れまわり、熱い表情で叫び、体当たりで“猛男”になりきってみせたのです。

 舞台挨拶で、「若くもないし、絶世の美男子でもない自分が主役をやっていいのかと悩んだ」と弱気になっていたことも吐露した鈴木さん。しかし、「猛男になりきるため、やれることはすべてやった」と言いきり、集まったお客さんたちに「みんな、ありがとーーっ! そして、好きだああああ!」と叫んだ姿には、まぎれもない“猛男”の漢気がありました。

 男の中の男・剛田猛男役で鈴木亮平さんが魅せる映画「俺物語!!」は、シネマメディアージュ(お台場)ほか全国の映画館で上映中です。

「俺物語!!」舞台挨拶 鈴木さんに宿る、猛男の漢気

(C)アルコ・河原和音/集英社

 

田下愛

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