なぜ組み合わせたし 夏目漱石の「こころ」にゾンビ要素をプラスした漫画「こころ オブ・ザ・デッド」にツッコミが追いつかない
いろいろおかしい(褒め言葉)。
夏目漱石の小説「こころ」にゾンビ要素を加えてコミカライズした「こころ オブ・ザ・デッド〜スーパー漱石大戦〜」が5月27日、コミックアース・スターで連載開始します。その予告として第1話の冒頭6ページが先行公開されました。何を言ってるか分からないかもしれませんが、うそ偽りなく“夏目漱石の「こころ」を原作としたゾンビ漫画”です。
夏目漱石の没後100年を記念して企画された同作は、漱石の純文学を現代の感性で解釈した新感覚漱石ゾンビアクション。同作の著者欄には「アメイジング翻案」とあり、どことなく「アイエエエ!?」な雰囲気を予感させます。
主人公の名前は原作通り「私」。しかし、その身分は学生ではなく、駆け出しのゾンビハンターでした。見た目もチェーンソーに顔を覆うマスク、モヒカンとスプラッター感にあふれすぎです。物語は、「私」がゾンビ狩りに来ていた海で身長20メートルを超える外国人の巨大ゾンビに襲われるところからスタート。このゾンビ、原作では先生と一緒に海水浴していた人ですよね?
巨大ゾンビを前に死を覚悟する「私」。しかしその絶望を断ち切るかのように、謎の凄腕ゾンビハンター「先生」が登場し、巨大ゾンビを一刀両断。その後も襲いくるゾンビたちを次々と葬っていきます。その実力に圧倒された「私」はうざいほどのハイテンションで「先生」に対ゾンビ戦闘術の教えを請い続けますが、寡黙な先生は多くを語らず。この辺り、アレンジと原作の踏襲具合が絶妙です。
予告編は先生から手紙が届くところで終了。手紙には、隠されていた先生の過去とともに、なんと恐るべき「ゾンビアポカリプス」の真相が記されていました。ゾンビアポカリプスってなんだ……。6ページで原作の「上」「中」を消化してしまう勢いなのですが、この後はどういう展開になるのでしょう。全く見当がつきません。
同作の作画は、漫画版「低俗霊DAYDREAM」「おにぎりささ」など、ハードでバイオレンスな作風で知られる目黒三吉さん。アメイジングな翻案を担当しているのは、漫画「放課後ウィザード倶楽部」の原作や、自作TRPGのノベライズ「戦闘破壊学園ダンゲロス」などで知られる架神恭介さんです。架神さんによると、文豪をモチーフにした能力バトル漫画「文豪ストレイドッグス」(原作:朝霧カフカ 作画:春河35)を意識しているとのこと。でも目指すところの方向性は180度違う気がします。
5月27日の第1話掲載時には、架神さんによる直筆ネームと、漱石の原作小説も併せて公開。架神さんいわくネームは「すごい」とのことです。
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