舞台版「ハリポタ」、黒人ハーマイオニーへの差別意見に原作者「ハーマイオニーは黒人女性であり得ると言明する」
娘のローズ役への否定的な意見はあまりないものの、赤毛ではないことに不満を示すコメントも。
ハリー・ポッター舞台版「Harry Potter and the Cursed Child」。先日、出演者たちのビジュアルが公開されると(関連記事)、ハーマイオニー・グレンジャー役の女優が黒人であることにSNS上では否定的なコメントが続出。これに対し、原作者のJ・K・ローリングが英The Observer誌によるインタビューの中で強い不快感を示しました。
2015年12月にキャストが発表された時点で、ローリングは自身のTwitter上で「茶色の目、縮れた髪、とても聡明(そうめい)、白い肌と明記したことはない。ローリングは黒人のハーマイオニーが大好き」と発言しています(関連記事)。
しかし今回、ノーマ・ドゥメズウェニによるハーマイオニーのビジュアルが公開されると、PottermoreのInstagramでは「彼女は全然彼女(ハーマイオニー)じゃない……ごめんなさい、全くハーマイオニーと結び付かない! アフリカン・アメリカンだもの!」「何でハーマイオニーが黒人なんだ?」「エマ・ワトソンが良い」「みんな違う意見を持っているし、私たちは誰かエマのような人を望んでたってだけで、それは別に悪いことじゃない」といった声が多く寄せられる事態に。
一方、「すべての黒人がアフリカン・アメリカンじゃない……少しは学びなさい」「お願いだから人種差別はやめてよ。本にはただ、暗めのカーリーヘアとだけ書いてあった。個人的にはこの新しいハーマイオニーが好きだ。エマ・ワトソンより良いってわけじゃないけど、でもこの子はクールそうじゃないか」「この女優はハーマイオニーをやるのに完璧だと思う。見に行きたい」とドゥメズウェニの配役を支持する声も。
さらにTwitter上でも「僕は人種差別主義者にはならないし、黒人を心からリスペクトしてるけど、ハーマイオニー・グレンジャーは本の中では黒人じゃない」というコメントに対し、「本には一度も白人だとは指定されてない」と諭されて納得してしまう人や、作中に「Hermione's white face(ハーマイオニーの白い顔)」と書かれた個所の画像を「ハーマイオニーが白人である証拠」として挙げ、「いや、それは恐怖で青白くなった顔って意味だよ」と反論されたりといった議論が巻き起こりました。
これを見たローリングは、前述のインタビューで「SNS体験を通して、愚かな人は愚かなことをするのだと思った」とコメント。「ノーマはただこの役に最適だったから選ばれただけなのに。(脚本・演出の)ジョンが彼女をキャストしたと言ってきたとき、“まあ、それって素晴らしいわ”って言ったの。私はワークショップで彼女を見て、本当に素晴らしい人だって思っていたからよ」と怒りと悲しみをあらわにしました。
続けて、作中では常にハーマイオニーが黒人である可能性はあったし、肌の色については一度も明記していないとし、「たくさんの人種差別主義者たちが私に、ハーマイオニーがなぜ“白人になってしまった”のか教えてくれたの。ショックで色を失ってしまって、だから彼女は白人でなければいけないんですってよ。本当に理解に苦しむ。でも、もうこのことで興奮するのはやめることにして、はっきりと簡潔に、断固として、私の混じりけのない祝福と情熱を持って、ハーマイオニーは黒人女性であり得るって言明することにする」と語っています。
同公演のプレビュー公演は、6月7日にロンドンPalace Theatreで初日を迎えます。
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