ジブリ作品のプロデューサー、英紙での発言が性差別と批判 「女性は映画監督には現実主義すぎる」
英The Independent紙では「ジェンダーの固定観念化」とも。
6月6日(現地時間)に掲載された英The Guardian紙によるインタビューで、スタジオジブリが「性差別的」な発言をしたとして、各所で批判の声があがっています。
タイトルは「‘Women are realistic, men idealistic’: Studio Ghibli on why a director's gender matters(“女性は現実主義、男性は理想主義”:スタジオジブリ、なぜ監督の性別が重要なのか)」で、これはインタビュー内の「ジブリは女性の監督を雇わないのか?」という質問に対する、西村義明さんの回答を受けたもの。西村さんは、「かぐや姫の物語」「思い出のマーニー」といったジブリ作品のプロデューサーを担当していました。
西村さんは、「それはどんな映画を撮るかによる。ライブアクションとは違って、アニメーションでは現実の世界を簡素化しなくてはいけない。女性は現実主義な傾向があり、日々の管理がとてもうまい。これに対して男性はより理想主義な傾向があり、そしてファンタジーには理想主義的なアプローチが必要だ。男性が多いのは偶然の一致だとは思わない」と答えています。
さらに、このインタビューは7日に英The Independent紙でも取り上げられ、「スタジオジブリが男性監督を雇うのは彼らが女性よりもファンタジーにアプローチするために“より理想主義”だからだ」というタイトルが付けられました。
これに対して、海外では性差別であると批判的な反応が続出。Twitter上でも「ジブリの発言は自尊心を傷つけるもの」「しばらくトトロの人形にパンチする」「西村、マジかよ」「待ってくれ、ジブリの西村は性差別主義者なのか?」など、失望したり驚いたりするツイートが飛び交いました。
今回の発言は西村さんの個人的なもので、スタジオジブリの発言として考えるのはふさわしくないのではないか、誤訳ではないのか確かめたい、というような意見も見られました。発言としては個人のものですが、紙面のタイトルに大きく「スタジオジブリ」と書かれてしまったことで全体の意見として捉えられてしまった向きも多かったようです。
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