身の丈にあった物件、ってなんだろう? ドラマ「プリンセスメゾン」2話:ねとらぼレビュー
わたしにも、ゆずれないものがあるんだ 【やわスピ×ねとらぼ】※更新あり
もっさり系女子、26歳の沼越さん(森川葵)(以下沼ちゃん)が、マンションを買うために不動産屋に通うドラマ「プリンセスメゾン」は、NHK BSプレミアムで放送中。Webでも公開中。マンガ原作はやわらかスピリッツで連載中。このページの下でも読めますよ!
沼ちゃんの貯金
2話で沼ちゃんが要さん(陽月華)に勧められて見に行ったのは「MJイースト」。部屋がいくつもあり、リビングも広い。ゲストルームもあり、パーティもできる。しかもスカイラウンジまである、豪華マンション。
沼ちゃんは凄腕不動産屋社員の伊達さん(高橋一生)に連れられて部屋を見学、もう夢心地。ローンの組み方も聞いて、買うかどうか選択をするところまでいきました。
今回は沼ちゃんの貯金通帳の額、なんと800万。居酒屋勤続8年で月8万貯金。大したものだよ!
……だけども、マンションは、残念ながら800万じゃとても買えない。住宅ローンを組まなきゃいけない。沼ちゃんのことを知っている、要さんをはじめとした人たちは、心配で落ち着かなくなります。
「身の丈」は、人と比べるもんじゃない
結果からいうと、彼女はMJイーストを選ばなかった。スカイラウンジで、要さんに言います。
「ここからの眺めはとても美しいんです。でも私気づいてしまったんです。そんなもの私の人生には一切無縁で、無意味なものだと」「背伸びをしても何も見えないことがわかりました」
2話タイトル「身の丈にあった物件」。「身の丈」というのは、「人と比べて自分はこれは無理」という意味ではない。自分にとっての一番の幸せとは何かを考えること。沼ちゃんにとって高級なスカイラウンジは、必要なものじゃなかった。
彼女が要さんを、はじめてお客さんとしてオンボロな自室に呼ぶシーン。夕暮れに窓を開けると、隣の家からいい匂いが漂ってきます。これは「幸せ」だ。
「ぼくあんなに不安やったのに、買えへんかったら買えへんかったで、ちょっと残念やなって」
要さんと一緒に、沼ちゃんの店に飲みに来ていた若手社員の男性・奥田くん(志尊淳)のセリフ。正直、ぼくも沼ちゃんに少年漫画の海賊みたいな、豪快な夢を見せてほしいって思っちゃってた。要さんの「自分のこと、どうして人に託してたのかしらね」という一言が、ズシッと重い。
「努力すればできるかもしれないこと、できないって想像だけで決めつけて、やってみもしないうちに卑屈になっちゃうのはだめだよ」1話の沼ちゃんのセリフです。この努力とは、人と比べての無謀や見栄のためにするものではない。自分にとっての最善を見極めるためのものだ。
バイタルサイン
1話の挿入歌・内山田洋とクール・ファイブ「東京砂漠」は、要さんの疲れに合わせた、味がありました。
一方2話のクラムボン「バイタルサイン」は、希望の歌。要さん、奥田くん、阿久津さん(舞羽美海)が、自分の幸せのためにまい進する沼ちゃんを見て、奮い立たされて歌い出す演出が熱い。
「ぼくには ゆずれないものが あるんだ」
2話は、原作のエピソードを元に、この「バイタルサイン」とシンクロする作りになっています。
「頼りないこの足取りで 確かな なにかを残してゆこう」「なんども走って 転んで また走る」(クラムボン「バイタルサイン」より)
沼ちゃん、誰になんて言われようと、笑われようと、絶対自分に一番の居場所を手に入れようとしている。妥協しない、ゆずらない。であると同時に、登場人物全員をなぞる歌詞。そんな完璧な足跡なんてない。みんな不安、頼りない足取り。
でも、きっとなにかを残せる。
漫画 第2話
掲載期間が終了しました。
(C)池辺葵/やわらかスピリッツ/小学館
(たまごまご)
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