2019年NHK大河ドラマ、中村勘九郎と阿部サダヲがW主役 “五輪”初参加の男と呼んだ男を演じる

日本人がオリンピックに初参加してから1964年東京オリンピック開催まで。激動の52年間をリレーで演じる。

» 2017年04月03日 22時17分 公開
[ねとらぼ]

 2019年に放送されるNHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」に、主演として中村勘九郎さんと阿部サダヲさんが出演することが発表されました。

いだてん 東京オリンピック 大河ドラマ 主役に決まった2人(公式サイトより

 同作は、1912年に日本人が初めてオリンピックに参加してから1964年に東京オリンピックが開催されるまでの、日本とオリンピックの激動の52年間を2人の主人公をメインに描いていく大河ドラマ。脚本は“クドカン”こと宮藤官九郎さんのオリジナルとなります。

 中村勘九郎さんが演じるのは、“オリンピックに初参加した男”ことマラソンの金栗四三(かなくり しそう)。まだ“スポーツ”の言葉もなかった時代、陸上短距離の三島弥彦とたった2人で1912年「ストックホルム大会」に参加するも惨敗。しかしそこから持ち前の根性で猛勉強し、箱根駅伝の創設、弟子の育成など、日本をスポーツ大国へと成長させていく姿を努めます。

 阿部サダヲさんの役は、“オリンピックを呼んだ男”こと田畑政治(たばた まさじ)。1936年「ベルリン大会」時に一度は承認されたものの戦争で幻となってしまった「東京大会」。これを実現させようと奮闘し、1964年への開催決定後も山積みとなった課題に取り組み続ける田畑の姿を演じます。

 この主役2人のリレーを語るのは、稀代の落語家・古今亭志ん生さん。「架空の落語『東京オリムピック噺』の軽妙な語りにのせ、“笑いの絶えない”日曜8時のドラマを目指す」としています。宮藤さんも「本作は、大河ドラマであること以前に、自分にとっては初めての『実在のモデルがいるドラマ』で、その創作過程の違いが新鮮で楽しいです。日本人初のオリンピック出場選手、金栗四三さんの生い立ち、足跡をたどり、ご遺族や関係者のお話を聞き、真実の力、ノンフィクションの面白さを実感しています」と制作コメントを寄せています。

いだてん 東京オリンピック 大河ドラマ 脚本の宮藤官九郎さん(公式サイトより)

脚本:宮藤官九郎 コメント

 意気込みを、ということですが、実際まだそれほど意気込んでなくて、でも、そろそろ意気込め!ということなのかな、と思ったりしながら、ようやく執筆を開始したところです。とりかかってみたら様々な発見があり、その難しさと面白さを日々痛感しています。

 まず本作は、大河ドラマであること以前に、自分にとっては初めての「実在のモデルがいるドラマ」で、その創作過程の違いが新鮮で楽しいです。日本人初のオリンピック出場選手、金栗四三さんの生い立ち、足跡をたどり、ご遺族や関係者のお話を聞き、真実の力、ノンフィクションの面白さを実感しています。同時に、どの程度フィクションを紛れ込ませるか、その匙加減が実に難しいです。

 さらに1964年東京オリンピックの立役者である田畑政治さんの野心、バイタリティ、特異なキャラクター。日本史にも世界史にもオリンピックにも、これまで別段関心のなかった自分が、今やちょっとしたオリンピックおたくになりつつあります。

 2020年にオリンピックを体験する皆さんにとっても、リアリティのある大河ドラマになるんじゃないか、と自分を鼓舞し、完走に向けて、そろそろ意気込もうと思います。

制作統括:訓覇圭さん コメント

 宮藤さんと「大河ドラマで、オリンピックってありますかね?」と最初に雑談したのは、2年半ほど前のこと。以来、暇を見つけてはオリンピックの歴史を調べているが、その量が膨大。あふれる未知の情報に、不安とワクワク感が交錯する日々。逆境の時、金栗さんは笑顔で走り続け、田畑さんは熱量で敵を圧倒した。不安な日は、2人のことを想像すると元気になる。現場が始まると、きっと勘九郎さんの笑顔と阿部さんの熱量に救われることだろう。

 オリンピックは、未知なるものへの挑戦の歴史でもある。果たして、宮藤さんと勘九郎さんと阿部さんで、どんな大河ドラマが出来るのか?ワクワク感が半端ない。

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