やしろあずきの調査―― ネット上で女性を演じる「ネカマ」って何なの!? 昔自分をだましたネカマと直接対決してみた(前編)(3/4 ページ)
なんでネカマをしようと思ったの?
「ではいろいろネカマについて聞いていこうと思うんだけど……まずなんでネカマをしようと思ったの?」
「しようと思って……というか、僕の場合は自然になってしまったんですよね」
「自然に」
「はい。むしろ自然にネカマになってしまった人って結構多いと思いますよ! 周りにもそういうタイプの人多いし……自ら望んでネカマになる人って逆に悪いネカマが多いと思います」
「わ……悪いネカマ!? なんだそれ……まあそれは後で聞くとして、じゃあその自然にネカマになったキッカケを教えてほしいな」
「高校生のときにプレイしていたネトゲで、性別によって能力が変わるみたいなゲームがあったんですよね。自分が使いたい能力が女性のキャラクターしか使えなかったので、女性キャラクターでゲームを始めたんですよ」
「あーーーー……あったなそのゲーム……。あのゲームが多くのネカマを生み出した元凶の可能性もあるのか……」
「で、最初は普通に男性としてゲーム内で振舞っていたし実際の性別を聞かれたら男ですって答えるつもりでプレイしていたのですが……。ある日ゲーム内で知り合った男性から執拗に『女の子扱い』を受けるようになったんですね」
「あー……まあ、レベル上げ手伝ってあげるよ! とか敵の攻撃は僕が受けるからその間に攻撃していいよ^^とかそういう……」
「それもそうですし、会話でもなんかいろいろ気を使ってくれたり、なんというか、今風の言葉でいうなら姫扱いですかね」
「もう性別を聞くまでもなく最初から女性だと決めつけられていて『男です!』って言うタイミングを逃してしまったんですよね。アイテムとかももらったりしてたし」
「貢ぎ物だ……」
「やしろさんからもめちゃくちゃもらいましたよね」
「そうだよ!!!! 返せ!!!! 全部返せ!!!! 悪魔のヘアバンド返せ!!!!」
「いや……もうキャラ消してるので……。まあそれで、仕方なくその人の前では女性を演じるようになっていったんですが、その後その人つながりで知り合う人も全員女性扱いをしてくるタイプの人で……。気が付くともう当たり前のようにネトゲ内では女性として振る舞うようになっていました」
「ネカマの完成だ。ぶっちゃけ、女性を演じることが楽しかったっていうのもあるの?」
「あ、それは間違いなくあります。全く普段とは違う自分を演じることに新鮮さというか、そういうものを感じるようになって……。会話をしていて女性だって思われるとうれしくなりましたし、どう振る舞えば本当に女性だと思ってもらえるか実際の女性を見て研究をしたりもしました」
「そう……一応確認しておくけどゲイではないんだよね?」
「違います。ネカマってゲイの人めちゃくちゃ少ないと思いますよ。ネカマのコミュニティーでも普通にリアルじゃ女性が好きな人や、結婚してる人だって多かったです。もちろんゲイの人もいるにはいるんですが、少数派です」
ネカマのコミュニティーって何?
「というか、さっき言っていた『ネカマのコミュニティー』って何? ネカマが集まる村みたいなもの? 焼き払っていい?」
「どんだけネカマを恨んでるんですか……。大体やしろさんだって一通りだまされたあと自分もネカマやったって言ってたじゃないですか!」
「うっ……いやまあ、搾取される側からする側になろうと思って。疲れて数カ月でやめちゃったけど」
「某ギャンブル漫画みたいなせりふを言わないでください……。で、ネカマのコミュニティーっていうのは、その名の通りお互いがネカマだってことを知っているネカマが集う場所のことです。ゲーム内のギルドであったり、ゲーム外のチャット……今だったらLINEグループとかですね。いろんな場所に存在すると思いますよ」
「ちょっと待って、ネカマってまず自分が男だってことを隠してゲームしているわけだよね。どうやって同族、ネカマを見つけてコミュニティーを作るの?」
「それはですね、分かるんですよ。ネカマ歴が長いとやっぱり……あ、この人男だなっていうのが。モロバレの場合もありますし、かなり巧妙に擬態している場合はちょっと探ってみたりもしますが……」
「分かるんです」
「そのネカマの判別方法とやらはすごく気になるから後で聞くとして、相手がネカマだって自分の中で確定したらどうするの? すぐ仲間に入れるの?」
「まあ、普通にこそーっと近づいてwis(耳打ち)とかで『君、男だよね? 実は私も』みたいな。その後気が合ったらコミュニティーに招待します」
「『君、男だよね? 実は私も』ってせりふ、全体チャットで誤爆とかしてほしい言葉ナンバーワンだわ……。じゃあそうして集まったネカマ同士の情報交換場所みたいなものなんだね……」
「はい。あ、あとラグナロクオンラインの私のサーバだと、プロンテラ某所にネカマ専用のたまり場が存在して、秘密裏に各ギルドのネカマたちが集ってコミュニケーションを取ってたりもしました」
「かぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ枝テロしてぇ〜〜〜〜〜」
「まあ、やしろさんがさっき言った情報交換所って言い方は本当に正しくて……さまざまなネカマ界隈(かいわい)の情報とかが共有される場所でもあります」
「ネカマ界隈の情報って、例えばどんな?」
「それはゲームにもよりますが……まあ、あのギルドのアイツはネカマを見破る能力が強いから気を付けろ、とか。あいつは少し話しただけで告白してくるから注意して接した方がいい、とか」
「つらい」
「あと、どこどこのコイツは少し媚(こ)びればすぐアイテムや(ゲーム内の)お金をくれるからちょろいぞ……とか」
「何だよそれ怖ッ!!! もう詐欺集団の会話じゃん!!!!」
「いや、言っておきますけど全てのネカマがこうじゃないですからね! さっき言った悪いネカマですよこういうのは! 僕もこのときはまだこんなことは言ってませんでしたし……」
「このときはまだ……?」
「……まあそれも後々……あ、あとは普通の雑談だってしてましたよ。ほら、やっぱりネカマって基本的には孤独なんですよ。本当の自分を隠して常に周囲と接しているわけですし。本当の自分、男としての自分をさらけ出して話したくてつらい気持ちになるときが僕にもあって、そんなときにコミュニティーの存在に救われたというか」
「ふーん……というかそんなつらくなるならもう最初からネカマやらなきゃいいじゃん……」
「いや、やっぱり女性を演じる自分も好きだし楽しいんですよ! 一度ハマっちゃうと抜けられないんですよ。ネカマって」
「ほんと違法薬物みたい……」
「あ、あとそのコミュニティーを通じてネカマの傭兵集団みたいなギルドができたこともありましたね」
「よ……傭兵? 何それ?」
「大手ギルド同士の争いのときとかに雇われて、戦闘のちょっと前あたりに優秀なネカマを相手のギルドの中にスパイとして潜り込ませるんですよ。そしてギルド内で適当な色恋沙汰を起こしてそのギルドを半崩壊に追い込むんです。崩壊とまでいかなくともギルド内がギスギスした状態で連携なんかうまくいくわけないですから、結果的にギルドの力を弱めることができます。そして報酬をもらうと」
「ええ……適当な色恋沙汰を起こすって、そんなうまくいくものなの……?」
「大丈夫です。ネトゲ内の大手ギルドって童貞率が高いので。それに、送り込まれるのは男を落とすことに特化したネカマのスペシャリストなので」
「ひどい言われようだ。しかし潜入工作で給与をもらうって、ゲーム内とはいえ立派なビジネスとして成り立ってるよな……怖……」
「私たちネカマも生きていくためにはお金が必要なので……」
「普通にクエストとかで稼いでくれ」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
ハードオフに1650円で売られていた“まさかの掘り出し物”→修理すると…… 見事な復活劇に「相場が上がってしまうw」
-
食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら……3年半後、目を疑う結果に大反響 2024年に読まれた植物、家庭菜園記事トップ5
-
幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は……斜め上のキュートな活用術に大反響 2024年に読まれた面白記事トップ5
-
「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
-
【編み物】10年前祖母が教えてくれた編み物、まさかの作品を生み出して…… 二度見必至の完成品に「信じられない」
-
目からウロコな“ビニール袋のたたみ方”が100万再生 超便利な“裏技”に「こっちの方が絶対いい」
-
「昔はモテた」と話す母→全然信じていない息子だったが…… 当時の“異彩を放つ姿”に驚き「わぁ!」「とても魅力的」【海外】
-
男性に「きみの友だちを紹介してよ」と言われてきた女性、40キロの減量に成功し…… 人生激変した姿が120万再生「自信がついてさらに輝いている!」【独】
-
北海道の用水路で“巨大な外来魚”を捕獲→さばいてみると…… 中から出てきた“ヤバすぎる物体”に大興奮「ずっと釘付け」
-
【編み物】白と黒の毛糸をひたすら編んでいくと…… “あの人気キャラ”の完成に「あなたは魔法使いですか?」
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
- 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
- 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
- チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
- 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
- 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
- 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
- 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
- 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」