プリキュア恒例の入れ替わり回は「自分らしく生きる」ことの意味を問うサラリーマン、プリキュアを語る(1/3 ページ)

猫になっても全く動じないゆかりさん、さすがです。

» 2017年10月05日 18時00分 公開
[kasumiねとらぼ]

 2017年10月1日時点で「キラキラ☆プリキュアアラモード」は第34話。1年でみると約5分の3を終えたところです。

 6人目の仲間「キュアパルフェ」も仲間になり、最終アイテム「キラキラル・クリーマー」も入手しました。今後の最終決戦に向け、6人のプリキュアの日常を描きながら、お互いの関係を深く掘り下げているところです。

 途中から見はじめた人にもわかるように、1年の中でプリキュアが「今どれくらい進んでいるのか」を表にしておきます。

「プリキュア、今どれくらいまで進んでいるの?」メーター

第34話「小さな大決闘!ねこゆかりVS妖精キラリン!」


かんたんなあらすじ

  • 猫のクリスタルアニマルと頭ごっつんこで体が入れ替わり、猫になってしまった琴爪ゆかりが猫界のボスになる
  • 妖精と猫がケンカしていることを知り、猫側のボスとして妖精に戦いを挑む
  • キラリンとの決闘に勝利した猫ゆかり、自ら悪役となり場を収めようとする
  • 「後はあなたが丸く収めるだけ」とキラリンに耳打ちし、猫ゆかりは崖にダイブするもキラリンも一緒に落ちる
  • 猫と妖精が力を合わせて2人を助け「姿が違っても命はみんな1つ」と争いを反省する
  • キュアパルフェ(キラリン)ようやく、猫ゆかりがゆかりであることに気付く
  • もとに戻ったキュアマカロン。プリキュア6人でディアブルの影を撃破
  • 妖精も猫も仲直りして、みんなでスイーツをたべました


 プリキュアというアニメーションの歴史において、「シリアスな回」の後に「ちょっと面白い回」が来ることがあります。

 「スマイルプリキュア!」(2012年)では、中盤第23話で「なぜ私たちは戦うのか」「プリキュアの意味とは?」を突き付けるシリアスな回の翌週第24話で「プリキュア5人が妖精になって大暴れする」という、プリキュア史に残るであろうシュールな回が放送されました。

 「ハピネスチャージプリキュア!」(2014年)でも、第13話でプリキュアハンターという強大な敵が出てきたシリアスな回の後、翌週は「強い敵が出てきたので、気分転換のため潮干狩りに行く回」だったりしました。

 今作「キラキラ☆プリキュアアラモード」でも、前回第33話が「スイーツを作る意味とは?」「何のために戦うのか?」をプリキュアに突き付けるシリアスなお話でした。

 今回はそのバランスを取るため、見た目にも面白い、シュールなお話が展開されました。

 「琴爪ゆかり」と「猫のクリスタルアニマル」が入れ替わるというストーリーで、各所に面白い表現がちりばめられ、絵的にも楽しく、小さな子どもたちはきっとテレビの前で大喜びだったと思います。


「わたしは、わたし」という生き方

 第34話で琴爪ゆかりは「わたしは、わたし」という言葉を2回使います。

 1回目は猫になって、町の猫に「お前は誰ニャ?」と問われたとき。
 2回目は猫の姿からキュアマカロンに戻ったとき。

 2回とも「わたしは、わたし」という言い方をしています。

 姿が猫だろうと、人間だろうと、プリキュアだろうと、どんな姿であれ「自分は自分である」というスタンスを貫くのが「琴爪ゆかり」というキャラクターなのです。

 そして、それと対比させたのが今回のもう一人の主役「妖精キラリン」です。


妖精キラリンと琴爪ゆかりとの関係性


 今回のお話は、琴爪ゆかり(キュアマカロン)とキラリン(キュアパルフェ)との関係性を描くことにあったと思います。

 猫であろうが、人間であろうが、プリキュアであろうが「わたしはわたし」であろうとする琴爪ゆかり。

 それに対し、キラリンという妖精は、妖精体(キラリン)と、人間体(キラ星シエル)と、プリキュア(キュアパルフェ)と3つの役割を持つキャラクターです。

 「自分の考えが唯一、この場を収める方法である」と崖から飛び降りる琴爪ゆかりと、「全員で幸せになりたい」と感情に訴えるキラリンのキャラクターの対比が良くできていたと思います。

 そして最終的に自己犠牲は否定され、「一人を悪者にするのでは無く、みんなで幸せになる方が良いに決まっている」というプリキュアっぽい選択が示されたのも個人的には良かったと思います。

 「みんなで幸せになりたい
 「姿がちがっても、命はみんな1つ

 プリキュアらしいですよね。

 僕は、プリキュアのこういう「キレイ事」が大好きなのです。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  6. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  7. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/21/news005.jpg 藤本美貴、晩ご飯に手料理7品 多忙でも野菜とお肉たっぷりで反響 「お疲れ様です」「凄く親近感」【2024年の弁当・料理まとめ】
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」