チョーヒカルのボディーペイントで、実在する呪われた人形“アナベル”になってみた(2/2 ページ)
アナベルメイク完成
2時間30分ほどのペイントを終え、ついに、アナベルメイクが完成しました! ここで比較のため、ペイント前のすっぴん写真をもう一度どうぞ。
おおおおおお! すげええええええ!
ツルツルした浅黒い肌、頬の陰影、顔の凹凸、不気味に光る青い大きな瞳。完全に夢に出てきそうです。人形と並べてみても、人形より怖くなるというクオリティー。むしろ隣に座ったアナベルがかわいく見えてきた……。
引き立て役として全力で人形になりきってチョーさんとポスターの前で記念撮影。劇中に出てくる少女のリンダが、アナベル人形を抱きかかえている姿を2人でマネてみますが、負けず劣らずの完成度です。
私ののっぺりしたすっぴんのイメージが消え去ってしまうほど彫りが深くなり、本当にこちらを見ているかのような目の立体感や不敵にほほ笑む口元などが不気味さを増長させるのか、見ていると呪われそうです。下書きもなしに一発本番でこのクオリティー。チョーヒカルさん恐るべしです。
チョーヒカルさんとアナベルについていろいろ話してみる
―― アナベル人形のペイント、すごかったです。映画はご覧になりましたか?
チョーヒカル:見ました。もうハチャメチャに怖かったです。結構怖すぎて見られないところとか正直言うとあって……。画面から目をそらさないといけないシーンもありましたね。
―― 印象的なシーンとかはありました?
チョーヒカル:リンダちゃんがおもちゃの銃を真っ暗な廊下に撃って、レバーを回したらひもでつながってる銃の弾が戻ってくるはずなのに、突然止まったシーンですかね。真っ暗で正体は見えないんですけど、でも確実に何かがそこにいるっていう演出が上手だなと思いました。
―― 確かに。見えないからこそ恐怖を感じましたね。アーティスト的な視点から見て、注目したところなどありますか?
チョーヒカル:他の死霊館シリーズと比べても、小道具とか美術がすごくきれいに、詳細に作り込まれてるなと思いました。あと女の子たちの衣装や、おもちゃのつくりも時代の感じが出ていてかわいかったです。
人形作りのシーンも、ちょっと不気味な感じなんですけど、じっくり見たくなってしまうきれいさがありました。最初の明るいシーンから、怖くなるところの色合いの変わり方とか秀逸でしたよね。暗いところではすごく暗くなるし、明るいシーンでは日光がきれいに入っていたりとか。
―― チョーさん自身は、恐怖体験などしたことありますか?
チョーヒカル:ほとんどないんですよね。ビビリな割に霊感は全然ないんですけど、一度だけ幽霊チックなものを熱を出したときに見たような気がします。寝てるときに、後ろから羽交い締めにされているような金縛りにあって。「後ろから羽交い締めしやがってひきょうな奴だな。顔を見せろ」みたいな感じで、全身の力を振り絞って後ろを見たら、ぼやっと人の顔の形が見えて。男の人だったんですけど、結構彫りが深くてイケメンだったんですよ(笑)。これが唯一の心霊体験ですかね。
チョーヒカルはボディーペイントだけじゃない
―― チョーさんの作品には“違和感”や“非日常”的なものを感じるものが多いですが、日常の中でどういうときにアイデアが浮かびますか?
チョーヒカル:歩いてるときとかですかね。例えば花を見つけたら、どこに描いてあったら面白いかな、とか考えたりします。実際描いているものって、サンマだったり、お花だったり、別に変なものじゃなくて、描いている場所がちょっと違和感を生んでいるだけなんです。そう見えるよう意識してはいるんですけど。でもやりたいテーマによっては、動画にしたり、物に描いたり、粘土や漫画を使って表現することもあります。
―― 表現方法はさまざまなんですね。紙に描くことと、ボディーペイント、違いはどこにあると思いますか?
チョーヒカル:単純に紙は描きやすいです(笑)。ただ、人体に描くと見た人が共感しやすいというか、メッセージとして受け取りやすいと思います。例えば蝶が紙に描いてあるだけだとただの蝶ですけど、人体に描いてあると「何かメッセージがあるのかな」ってみんなが受け取りやすいというか。自分のこととして捉えやすいのかなと思います。
あと、動いてくれるというのは個人的には楽しいです。自分ができること以上の、予想以上のことが出てくるので。表情や動きとかでそういう風にも見えるんだ、と思うことがあって楽しいです。
―― 先日、漫画『ストレンジ・ファニー・ラブ』も発売されましたよね。もともと漫画家志望だったんですか?
チョーヒカル:いや、そんなことは全然ないです。でも、漫画はすごく好きで、コミティアでこっそりオリジナルの漫画を出してたんです。そこで祥伝社さんに見つけていただいて、出版することになりました。
最初はトーンの使い方も全く理解していなくて、鉛筆で描いてごまかしてたり、手探りで作りました。イラストってすごく難しくて。見て描くものと、自分の頭の中で作っていくものは大きい違いがあって大変でした。多分漫画を見てもらうと、最初に描いたやつと最後の方に描いたやつは絵の違いがあると思います。
―― 次作とか既に決まっていたりするのでしょうか?
チョーヒカル:いや、全然決まってないです。でも話があったらやりたいです。これが売れたら次作の話が出ると思うんで、買って感想とかいただけたらうれしいです。
―― ペイントしてみたいモデル、デザインなどありますか?
チョーヒカル:今、動物シリーズにハマっていて。こないだフルフェイスで猫を描きました。あと顔の半分だけうさぎとかっていうのも。他にやってみたいのは狐とか。爬虫類もいいですね。トカゲ、カエルとかもっといろいろな動物を描きたいですね。
―― ボディーペイント以外でやってみたいことってありますか?
チョーヒカル:食べ物の動物シリーズですかね。かわいいですよ。前の展示にもちょっとだけ出してるんですけど、種類を増やして、図鑑1冊作ってみたいです。
―― ボディーペイントだけに限らずいろいろされているんですね。作品を通してどんなことを伝えていきたいですか?
チョーヒカル:そうですね。形式にはあまりこだわっていないです。いろんな解釈の違いがあるっていうのがアート作品の良さでもあると思うので。その人が見て、思ったことでいいです。誰かが実際に見て、気持ちが動いたり、価値観が変わったりしたときは1番うれしいですけど、ただ見て驚くとか、気持ち悪いとか思ってもうれしい。好きなように受け取ってほしいです。
―― ありがとうございます。では最後に、「アナベル 死霊人形の誕生」について一言お願いします。
チョーヒカル:恐ろしくて、美しくて、息もつけないような展開の映画なのでぜひ劇場で目を覆わずに見てください。
「アナベル 死霊人形の誕生」は10月13日(金)新宿ピカデリー他ロードショーです。
ところで、気鋭のアーティストによるこのアナベルメイク、すぐ落としちゃうのもったいないですね。ということで、写真を撮りまくったのでご査収ください。ちなみにこのまま電車に乗って帰ったのですが、みんな不気味がって近づいてくれなかったので家でちょっと泣きました。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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