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» 2017年10月10日 11時15分 公開

「ゲームライターに腕前は必要か」議論を巻き起こした「Cuphead」 やってみたら本気で難しかった

ベテラン記者がヘタだったのか、ゲームが難しすぎたのか? 実際に遊んで確認したのですがマジきつい。

[沓澤真二,ねとらぼ]

 2Dアクションゲーム「Cuphead」(PC/Xbox One)が9月29日の発売以来右肩上がりでセールスを伸ばし、全世界販売本数がSteam版だけで40万を突破しました(10月8日時点、SteamSpy調べ)。ヒットした理由の大部分は、かわいらしいキャラクターが生き生きと動く、1930年代カートゥーンチックな世界観と思われます。そしてビジュアルからは想像できないような難しさもまた、注目を集める要因となっています。

ローンチトレーラー。1コマ1コマ手描きされたキャラクターがなめらかに動く様は必見

Cuphead フィルムの劣化具合まで再現した絵作りがすごい

 同作の難しさは発売前からささやかれてきましたが、8月24日にベテランゲーム記者のDean Takahashiさんがプレイ動画を公開したことでさらに浮き彫りになりました。彼のプレイはチュートリアルでつまずくほどに不器用で、約26分に渡る挑戦で1ステージもクリアできなかったのです。そのつたなさに「これでもゲームのジャーナリスト?」といった批判が多数寄せられ、「ゲームライターに腕前は必要か」と議論にまで発展しました(関連記事)。

Dean Takahashiさんのプレイ動画。批判を受けてから「Deanの恥ずべきプレイ」という自虐的なタイトルに変更されています

 批判を受けたDean Takahashiさんは主な寄稿先であるVentureBeatで、9月8日に弁明する記事を公開。チュートリアルの指示を読み飛ばして行き詰まった自分を恥じ、不器用なプレイで視聴者の期待を裏切ったことを謝罪しました。


チュートリアル Dean Takahashiさんがチュートリアルでつまずいた、空中ダッシュで柱を越える場面。製品版では越えやすいよう、左の足場が大きくなっています

 動画は正規のゲームレビューを意図したものでなく、自分のまごついたプレイが面白いと思って投稿したとのこと。本人も「コミュニケーション不足だった」と認めていますが、彼の感じた「面白さ」が自虐ジョークの類かカートゥーン的なドタバタに由来するものだとしたら、言葉が足りなかったように思えます。

Dean Takahashiさんが苦戦するのも仕方ない難易度

 ただ、Dean Takahashiさんがプレイしたのはドイツのゲーム見本市「Gamescom 2017」に出展されていたデモ版。なかなか落ち着いて操作できない環境に加えて高難易度とあっては、プレイングがお粗末になるのも仕方ないことかもしれません。そこで「Cuphead」は本当に難しいのか、製品版をプレイして確認してみました。結論から言うと、ゲーム自体は本気で難しいです。


YOU DIED 筆者も辛酸をなめまくりました

 同作は「魂斗羅(コントラ)」や「ガンスターヒーローズ」の流れをくむアクションシューティング。ワールドマップを歩いて建物などに入り、「RUN&GUN」(Dean Takahashiさんが挑戦したようなスクロール面)か、ボス戦のみが展開されるステージに挑戦するスタイルです。基本的に主人公のHPは3しかなく、3回ダメージを受けたらアウト。それでいて敵は大勢で攻めてきます。一般的なアクションゲームでは当たり前のようにある復帰ポイント(越えればミスしたあとそこから再開できる)もなく、ミスした場合は最初からやり直しになるのもキツい。


RUN&GUN ジャンプとダッシュ、8方向に撃てるショットで敵に立ち向かう

 もっとも、プレイヤーは集めたコインで武器やアイテムを購入し、攻略を楽に進めることも可能。例えばDean Takahashiさんがクリアできなかったステージは、誘導弾を撃てる「CHASER」さえ購入すれば簡単に越えられます。しかし製品版では最初に与えられるボーナス的なコインがデモ版にはなく、最初は直線的に飛ぶ標準ショットと短射程の拡散弾「SPREAD」しか使えなかったもよう。そこで可能な限りデモ版と同じ条件でプレイしてみたところ、敵に狙いをつけにくく苦戦させられました。Dean Takahashiさんのように、アクションゲームの苦手な人が行き詰まるのも無理のないことです。


ミス 不慣れだとChaserなしでは早めに敵を処理できず、囲まれてひどい目に遭います

どうせなら最大の魅力であるボス戦で苦戦してほしかった

 ただし同作の真骨頂は、バラエティ豊かなボス戦にあります。あらゆるボスが多彩な攻撃手段を持つうえ、一定のダメージを受けると形態を変化。さらに複雑なパターンでプレイヤーを苦しめてきます。よほどの腕前がない限り初見での突破は難しく、普通は倒すまでに何度もの死を体験することになるでしょう。


スライム 最序盤のボス、スライム。最初は飛び跳ねたり身体を伸ばしたりしてきますが……

第2形態 ある程度ダメージを与えると巨大化。どでかいパンチを放ってきます

最終形態 しまいには、墓石になってまで襲ってくる執念深さ

 しかしミスのたびに学習し、攻略の筋道を立てていくのは非常に楽しいもの。運に左右される要素は薄くて理不尽にやられるケースはなく、敵の攻撃パターンを1つ1つ覚えて対応すれば、必ずクリアできる設計になっています。ペナルティなしで際限なくやり直せる遊びやすさもあって、「あともう少しで倒せたのに!」と何度も挑戦する気にさせられます。


進捗 やられた場合、どれだけボスにダメージを与えられたか進み具合が表示されるのも、再挑戦を誘う巧みな仕掛けです

 「RUN&GUN」は全6ステージなのに対し、ボス戦ステージは全19と、明らかにボス戦メインで設計された「Cuphead」。Dean Takahashiさんにあえて苦言を呈するとすれば、「どうせ苦戦するならボス戦ステージを選び、ゲーム最大の魅力を伝えてほしかった」といったところです。ただ、彼は弁明ののちに公開した新たなプレイ動画で、かつて26分かけても突破できなかったステージを2分27秒でクリアしてみせました。


 Dean Takahashiさんが証明してくれたように、同作は誰でも精進すれば達成感を得られる楽しいゲームです。敵たちのアニメーションも非常に美しく、難関を乗り越えてでも見る価値があると断言します。ただし、プレイ中は忙しくて見る余裕がないので、可能ならば録画してじっくりながめることをおすすめします。


イメージ


(沓澤真二)


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