意味深な1ページ漫画と思ったら 締切間際の同人漫画家の原稿、Twitterで笑いと共感誘う

登場人物の表情、白い背景、モノローグが続く1ページ。で、そのモノローグを読んでみると……。

» 2017年12月13日 19時19分 公開
[黒木 貴啓ねとらぼ]

 2017年も残り20日をきり、同人漫画家の中には年末開催のコミックマーケットに向けて作品の完成に追われている人も多い時期。ある同人漫画家がTwitterに投下した1ページ漫画が、雰囲気全体はシリアスな話のようでいて、実は締切のやばい作者の悲鳴を盛り込んだ1枚になっており、多くの共感と笑いを誘っています。

同人 漫画 アイマス 締切 冬コミ 武内P 楓 Twitter 一見、シリアスなワンシーンに見えるけれども……?(画像提供:@kyoshincatsさん)

 投稿したのは「アイドルマスター シンデレラガールズ」の二次創作を制作する、虚心/夢之国刑務所さん(@kyoshincats)。話題の1ページには、吹き出し(発言)が一切なくモノローグ(心の声)だけ書かれています。

 1コマ目は神妙な面持ちでこちらをみる男性(※武内P)、2コマ目は白い背景にモノローグだけ、3コマ目は女の子(※高垣楓)の微笑んだ口元のアップ、最後の4コマ目も白い背景にモノローグだけ。全体をぱっと見ると、何か真面目で切ない話が描かれている雰囲気です。

同人 漫画 アイマス 締切 冬コミ 武内P 楓 Twitter モノローグをよく読むと瀕死の作者の話だった

 2人は何を考えているんだ……期待を胸にモノローグをしっかり読んでみると。1コマ目は「そろそろ割とマジでヤバいんですけど」、2コマ目は「だってこのコマ何描くか決まってないし」、3コマ目の女の子の微笑みの横には「いやそんな意味ありげに微笑まれても」、4コマ目は「このコマも何描くか決まっていないんだからね」。

 この1枚、未完成原稿なんかい! 白いコマは表現手法ではなく、ただ何も決まっていなくてペンを入れてないだけ。モノローグを入れることで漫画でよく見る雰囲気あるシーンに仕上げていますが、実は締切に追われた作者という生々しい現実が横たわっているだけだったのです。発想とギャップに吹き出すとともに、切羽詰まった感にいろいろうなずいてしまいます。

 Twitterでは「くっそ笑った」「締切間近の絵描きあるある」と爆笑と共感を呼ぶ一方で、「逆にこのままでもいいんじゃないか」「表現力さすが」「岡崎体育に通じるものがある」と、モノローグでそれらしい画面に見せた作者の技術に称賛の声もあがっています。画像は3万回以上もリツイートされました。

 虚心/夢之国刑務所さんはTwitterで画像について、「決まってないというか、セリフは決まってんだけどいざ絵描いてみたらしっくりこなくて何入れていいかわかんなくなってしまった」「無駄に武内Pがかっこよく描けただけに」と補足しています。惰性で空白になったのではなく、創作上の迷いで筆が止まってしまっているのですね、これもわかる……。


 画像が投稿されたのは12月6日。ページが完成したのかどうかはわかりませんが、12日に作者は「俺は諦めない。最後まで闘う。自分を信じてる。勝利を確信している。俺はできる」、13日未明には「命で表紙を削り出す」といったツイートを残しています。虚心/夢之国刑務所さん、冬コミ参加者たち、がんばれ……!

画像提供:虚心/夢之国刑務所さん(@kyoshincats


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/02/news120.jpg 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  2. /nl/articles/2410/01/news047.jpg プロ警鐘「エアコン、夏が終わったらコレやらないと……」が530万再生 水漏れや“内部のスライム化”を防ぐコツが目からウロコ
  3. /nl/articles/2410/02/news185.jpg “医療ミス”で両頬に大きな火傷 「鏡見るたび涙が止まらない」フォロワー24万人のモデルが悲痛の声 「周りの目が怖い」
  4. /nl/articles/2410/02/news188.jpg 「平成に戻っちゃった」 マクドナルドが「まさかの内容」を投稿→“ネット老人会”のみなさんが思わず二度見
  5. /nl/articles/2410/03/news031.jpg 実家からヤバそうな「母のイチオシ」段ボールが届く→開けてみると…… 胸がじわっとあたたまる裏切りに「母様 最高」「愛がいっぱい詰まってる」
  6. /nl/articles/2410/03/news172.jpg 「驚愕の修理代」の金額明かす お見送り芸人しんいち、約2000万円の愛車が故障で「終わった」「お金がないです」
  7. /nl/articles/2410/02/news013.jpg 【今日の計算】「5−5÷5+5」を計算せよ
  8. /nl/articles/2410/03/news073.jpg 母が高校生娘に作る“モザイク弁当”をのぞくと…… 325万再生の芸術のような美しさとおいしそうな見た目に驚き
  9. /nl/articles/2410/03/news022.jpg 「こんなことになるなんて」 安全靴を購入→10分もしないうちに…… 買った直後に起きた“まさかの事態”に騒然
  10. /nl/articles/1809/23/news019.jpg 炊飯器いっぱいに炊けまくった米…! 「5.5合炊いて」が生んだ悲劇に「全米が泣いた」「笑いすぎてしんどい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声