伸びる陰茎を相手の肛門に突っ込むだけのガチンコ対戦ゲーム「Genital Jousting」がついに正式リリース週末珍ゲー紀行

陰茎と肛門だけの集団性交に見る生殖器崇拝とウロボロスの神話。

» 2018年02月02日 23時17分 公開
[Ritsuko Kawaiねとらぼ]

 2016年11月に早期アクセス版がリリースされ、一部で話題になっていたPC用ゲームGenital Joustingが、去る1月18日、ついに正式リリースされました。

 その独特すぎるビジュアルやゲーム内容はこの後の紹介に譲りますが、当時から「狂ってる」「ぶっ飛びすぎ」などと話題になっていた同作。1年ちょっと早期アクセス期間を経て、正式版ではどのように変わったのか、それとも変わっていないのか。そもそも本作の魅力はどこにあるのか。真っ先に早期アクセス版のレビューを書いていた、ライターのRitsuko Kawaiさんにあらためて語ってもらいました。




ライター:Ritsuko Kawai

週末珍ゲー紀行

カナダ育ちの脳筋女子ゲーマー。塾講師、ホステス、ニュースサイト編集者を経て、現在はフリーライター。下ネタと社会問題に光を当てるのが仕事です。洋ゲーならジャンルを問わず何でもプレイしますが、ヒゲとマッチョが出てくる作品にくびったけ。Steamでカワイイ絵文字を集めるのにハマっています。趣味は葉巻とウォッカと映画鑑賞。ネコ好き。




体と性別の概念を超越した外性器による集団肛門性交

 世の中にあふれる“変なゲーム(珍ゲー)”を紹介する「週末珍ゲー紀行」。第16回は、陰茎と肛門だけの乱交パーティーに興じるマルチプレイヤーゲーム「Genital Jousting」を紹介します。肉体と性別の概念を超越した外性器による集団肛門性交。デジタル時代における新たなファルス信仰の形といえる作品です。


Genital Jousting

Genital Jousting

 ゲームのタイトルにもなっているジョストとは、中世ヨーロッパで盛んに行われた騎士同士の伝統的な馬上槍試合のことを指しています。しかし、本作が伝統行事と異なるのは、一騎討ちではなく最大8人が参加できる乱交パーティーであることに加えて、ランスの代わりに伸び縮みするペニスを使用すること、そしてプレイヤーが突くのがプレートアーマーではなく対戦相手の肛門という点です。

 ゲームのルールは至ってシンプルで、誰かの肛門に挿入できれば1点、誰かが自分の肛門に挿入したらさらに1点、1ラウンドで計2ポイントまで獲得できます。1ラウンドの長さはおよそ10秒と極めて短いので、死合はまさに決闘らしく一瞬で決着がつきます。そして、ラウンドを重ねるごとにポイントに応じて自分の陰茎が伸びていき、スコア画面で最初に亀頭がゴールラインに到達したプレイヤーが優勝です。

 トップでゴールするポイントは、他プレイヤーの陰茎を受け入れる体制を整えつつ、自らも果敢にカマを掘りにいく攻守を同時にこなせるかどうか。そこにはもはや卑猥さなどかけらもありません。刹那の合体にキー入力の全てをかけたガチンコの格闘技なのです。特筆すべきは、自分が入れたら終わりという破壊的欲求を刺激する利己的な行動のみに終わらない点。全てのプレイヤーが得点を最大限にするために行動を最適化した場合、ペニス同士が数珠つなぎとなりウロボロスが形成されます。これこそが性器の大乱闘に垣間見える神話のはじまりです。


Genital Jousting

Genital Jousting

 ウロボロスは、自らの尾を噛んで円環状をなすヘビもしくは竜をイメージした古代のシンボル。世界創造が全にして一であることを示す象徴図として、主にヘレニズム文化圏で用いられました。元来、ヘビは長期間の飢餓状態にも耐えられる強い生命力を有しており、脱皮を繰り返して成長を続ける特性とあわせて、古来より死と再生や不老不死の象徴とされています。そのヘビが永遠に自らを取り込むことで、始まりと終わりを超越した存在になるという解釈が備わったといわれています。

 そもそも円環とは元より統合と分割、進化と退化、成長と退行、生と死の過程など、永遠という時間の象徴であり、すなわちウロボロスは原初的混沌のシンボルです。また、勃起した陰茎の象徴ファルスは、数多の古代文明において愛や豊穣のシンボルとして、神々の描写に用いられてきました。そんな豊穣の神によって紡がれし陰茎のウロボロスは、もはや始まりも終わりも超越した永遠の繁栄を意味しているといっても過言ではありません。加えて、対戦ゲームでありながら自ずと調和へと向かうゲームデザインは、まさに軍神アレースが生殖の女神アプロディーテーを寝取って誕生した調和の女神ハルモニアーの体現ともいえるでしょう。

 生殖器崇拝とウロボロスの神話については語り出すと長くなるので、詳しくは2016年11月に「Genital Jousting」が早期アクセスとして発売された際に筆者が書いたレビューを読んでください。確実にいえることは、今年(2018年)ようやく正式リリースを迎えて再び脚光を浴びましたが、あの頃すでにゲームとしても神話としても完全体で降臨しており、その内容は大して変わらないということです。本作を卑猥と捉えるか、芸術的と捉えるか、はたまた神聖と捉えるかはユーザー次第ですが、電子ドラッグ的な中毒性があることは間違いありません。たったのワンコイン(日本円だと720円)の値段で、神々の遊びに畏怖してください。


Ritsuko Kawai


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/18/news004.jpg 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  2. /nl/articles/2405/18/news066.jpg 「なぜ今になって……」 TikTokで“15年前”の曲が大流行 すでに解散の人気バンド…… ファン驚き 「戸惑いが隠せない」
  3. /nl/articles/2405/18/news055.jpg ガチ“別人級”……凄腕メイク術駆使したビフォアフが「日本の頂点」と話題、“フォロワー数580万人”の美容系インフルエンサー
  4. /nl/articles/2405/18/news003.jpg 0歳娘がはじめて歩けた瞬間、パパの顔を見て…… 号泣必至の“表情としぐさ”に「やったねえ!すごいねえ!」「かわいくて涙が」
  5. /nl/articles/2405/15/news106.jpg 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  6. /nl/articles/1611/04/news117.jpg 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  7. /nl/articles/2405/18/news023.jpg 死んだはずのスズメバチ、お尻をよく見てみると…… 「亡者の執念発動してますね」「だから怖いんだよな」油断できない生命力におののく声
  8. /nl/articles/2405/18/news068.jpg 『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博がXで怒り 立て続く“誤配”で「三度目です」「次はもう知らん」
  9. /nl/articles/2405/17/news026.jpg トリミングでシーズーを「ハムスターにしてください」とお願いしたら…… インパクト大の完成形に「可愛いーーー」「なんて愛おしい鼻毛カール」
  10. /nl/articles/2405/17/news022.jpg 妻が作ったキャラ弁にフランス人夫と3歳娘が大爆笑! 「怖い」と言われた完成形に「蓋開けた瞬間w」「一緒に笑っちゃいました」
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評