悪の組織も「稟議」を通す時代 「HUGっと!プリキュア」のクライアス社が社会人をザワつかせる:サラリーマン、プリキュアを語る(2/2 ページ)
クライアス社が話題に
さて、HUGっと!プリキュアの敵は「クライアス社」という会社組織です(「暗い明日」って意味でしょうか?)。
この敵組織、番組開始と同時にネット上で大きな話題となりました。
・プリキュアを倒しに行くのには「稟議」を通さないといけない
・怪物を呼びだすのは「発注」業務
・怪物が倒されると「ヤメサセテモライマース」といって消えていく
・失敗したら「始末書」を書かないといけない
・報告書を上司から催促される
・やる気が失せたから「直帰」する幹部社員
などの、お仕事ワード満載で、日曜の朝に子どもと一緒にプリキュアをみているお父さん、お母さんには胃が痛くなるような描写がたくさん出てきました。
クライアス社は会社のWebサイトもあります。
なんと、日本経済新聞社発行の「日経MJ」にも取り上げられるレベルです。
このクライアス社、Webサイトによると企業理念は「ミライクリスタルの獲得と未来の消滅」とのこと。
そしてミライクリスタルを獲得すべく、第3話までは「チャラリート」という社員がプリキュアに襲い掛かりました。
チャラチャラした感じのイケメンの敵キャラです。
(しかし、第3話までで既にプリキュアに3連敗しているので、この先ちょっと心配ではあります)。
そんなチャラリートさんですが、2月15日に「衝撃の事実」が判明しました。
公式サイトにて役職が「係長」であることが明かされたのです。
これにはTwitterを始めネット上でも、
「え? チャラリート、係長だったの?」
「平社員かと思いきやまさかの係長!?」
「あの若さで係長とは相当なエリートだな」
「チャラいけど、エリート、それがチャラリート」
「やり手社員だったのか……」
「ちょっとまって、俺より出世してるんじゃねーか!」
「え? 僕より役職上なの……」
などさまざまな声が上がっていました。
確かに、結構大企業っぽい感じのクライアス社で、服装自由であのチャラそうな外見、かつ20代っぽい若さで「係長職」なのは相当なエリート社員なのではないでしょうか?
事実、第3話ではチャラリートさん、社内では「個室が与えられて大きなフカフカのイスで仕事をしている」描写がありました。
そもそも、「服装自由で、実力があれば若くても係長になれる」って、自分のブログにも書きましたが、クライアス社って案外ホワイト企業なのではないでしょうか?
しかし実際のところ「係長職」ってどれくらいの年齢でなれるものなのでしょうか? また「大企業の係長」です。かなり年収も良いのではないでしょうか?
ちょっと調べてみました。
係長職は平均43.9歳、年収638万円
厚生労働が発表している「平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況」および「役職、年齢階級、勤続年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」のデータをまとめると、次のようになりました。
男性の場合、「係長級」の平均は43.9歳で、月39.7万円のお給料、ボーナスが年間161.8万円あり、年収は638万円のようです。
(なんだか多いような気もしますが、これは中小企業から大企業まで込みのデータなので大企業が大きく引き上げている数字だとは思います)。
「係長級」の平均年齢は43.9歳です。20代(?)で係長になっているチャラリートさんは、やはりかなりの「エリート社員」と言っても良いのではないでしょうか。
また同資料「役職、年齢階級、勤続年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」内には「年齢別の係長の数」が出ています。
データを見ると、「100人以上規模の会社」には9万3379人の係長がいて、うち「20〜24歳の係長」は209人、割合にして0.2%です。「20〜29歳」までに幅を広げても2268人、2.4%です。
20代で係長になれるのは2.4%以下と、相当な困難であることが統計データからも分かります。
チャラリートさん、あんなのですけど、見た目で判断してはいけません。
あの若さで年収640万円のスーパーエリート係長だったのです。
すごいですよね。尊敬します(だって僕よりも年収が高……)。
さて、そんなエリートサラリーマンのチャラリートさんですが、この先「HUGっと!プリキュア」の3人とどう絡んでいくのでしょうか?
いくらエリートといえども、プリキュアには(多分)勝てないと思いますし、失敗が続けば社内での地位もどうなるか分かりません。焦って功を急がなければ良いのですけど……。
アルバイト社員であるルールーさんにも愛想を尽かされそうですし、チャラリートさん、ちょっとこの先心配です。
「子育てママ」の敵が「会社組織」であるということ
今作はプリキュアに敵対するのが「会社組織」というのも面白い構図ですよね。
「子育て、ワーキングマザー」を阻害するのは「会社組織」である、ってことです。
プリキュアたちにもこの先「お仕事」要素が出てくる、と聞きます(エンディングソングでも「お仕事」を歌っていますしね)。
「お仕事」「会社」「ワーキングマザー」。
結構デリケートな話題だと思いますが、この先どのように展開していくのか楽しみです。
第3話の段階、まだ16分の1が終わったにすぎない「HUGっと!プリキュア」。
それでいて、この密度です。
この先、どんな展開が待ち受けているのでしょうか? 目が離せませんよね。
「HUGっと!プリキュア」は子どもはもちろんのこと、大人も十分に楽しめる作風になっていて、日曜日の朝が楽しみです。
しかし、チャラリートさん、お仕事楽しそうだし、収入も高そうだし、かわいい部下もいるし……いいよなぁ……。
僕もクライアス社に転職しようかなぁ……。
毎週日曜8時30分より
ABC・テレビ朝日系列にて放送中
(C)ABC-A・東映アニメーション
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