中学生女子に「私のわき腹つついてみてよ」と言われたら、どうすればいいんだ 「からかい上手の高木さん」第8話の“からかいポイント”(1/2 ページ)
【ネタバレあり】じゃれつけない、って気づいてからが思春期。
「高木さん」の世界は、夏も終わりに近づいていきます。季節感がはっきりしている作品なので、原作もアニメもどの月くらいにあたるのかチェックすると楽しいです。
アニメ8話で繰り出された高木さんのからかいポイントを振り返ってみましょう。
その1:風の日は特別なことが起こる「台風」
台風の日って、いつもと違ってなんだかワクワクする。風がびゅうびゅう吹いて、いろんなものがガタガタ揺れて、ゴミ袋などがビューンと飛んでいくのはテンションがあがる。
西片君も台風で心躍る少年の一人。暴風の中両手をあげて風を操る能力者ごっこをしていました。
はい、見つかりました。
2人は一緒に登校していません。普段高木さんは、自転車登校しているからです。一緒に下校している時は、高木さんは自転車を押して帰っています。
西片君は、高木さんの通学路を大体分かっているはずなのに、気を抜いていた。つまり毎朝会っているわけじゃない。この日偶然にも出会って、彼の奇行が見られてしまったのは高木さんが台風で自転車に乗れず、たまたま徒歩だったからです。
高木さんは西片君をからかうためなら、割りと大胆な行動を取りますが(例・生け垣に隠れる、変顔をするなど)、ここまで芝居がかったのは珍しい。モノマネを3回もやってます。
西片「なんか今日は高木さんのテンションが高かった」
自分へのからかいは間違いなくある。でもそれ以上に、やたら高木さん楽しそう。「ダッシュしよ西片ー!! すごい風!!」と笑ったりしている。なんで自転車に乗ってこなかったかを西片君に聞いた時も、やけにうれしそう。
台風のおかげで、普段会えない西片君に出会えた。テンション上がるのも仕方ない。一緒に高木さんの後追いかけて、ダッシュしてこいよ西片君。追いかけっこっできるのは今のうちだぞ。
その2:私にタッチできたら、西片の勝ちでいいよ「マラソン」
西片君と高木さんのクラスには、マラソン大嫌い族が数多く集まっていました。なぜかそんな中、ハッスルしていたのが西片君。高木さんと勝負して、勝ったほうが負けた方の言うことを聞く、と約束をしていたからでした。この時点で、男女のとある差に普通気付くと思うんだが……。
途中並んだ西片君に、高木さんは言います。「私にタッチできたら、西片の勝ちでいいよ」
周りからはラブラブ追いかけっこにしか見えない。高木さん多分、分かってやっている。甘酸っぱすぎるよ高木さん。(なお西片君は分かってない)
「台風」の回でも出ていたように、高木さん「追いかけっこ」したい子のようです。自分が逃げて、西片君が追いかける。普段のちょっかいをかける高木さん、かけられて反撃を狙う西片君の関係とよく似ている。
運動会や文化祭やマラソン大会のような行事は、1つタガが外れるもの。特にカップルにとっては、いいとこ見せられる、一緒に頑張れる、一大イベントです。
クラスの先行カップル、真野ちゃんと中井君カップルは、ここぞとばかりにハッスル中。この2人の場合は特に、真野ちゃんが押せ押せなので、かっこいいところ見たい、応援したいとテンション高い様子。
これは西片君の友達から見てもさすがに「付き合ってる」と感じている。一方で高木さんと西片君については「まぁ確かに付き合ってるってカンジじゃないかもなー」と評しています。もっともそれは、西片君が付き合っていることを断固否定しているから。
うすうす周囲の子たちも、二人が友達でも恋人でもない特別な関係なのは、見て分かっているんじゃないかなあ。分かってないのはミナくらいだ、多分。
マラソン大会で勝負をすることになった。この時点で、西片君とイベントでつながりたい高木さんのからかいは、成立していたのでした。
その3:二人のボディタッチの距離「わき腹」
西片君は高木さんと一緒に帰っている最中に「勝負しない? 次、先に笑った方の負けってルールで」と持ちかけました。自転車を押しているので無防備な高木さん。彼女のわき腹をつつけば、笑うと信じ切っていたから。多分「女子に触る」という行為について、ピンと来ていません。
高木さんは特に気にせず、西片君のわき腹をツンツン突きます。いざ反撃! となったところで、彼はやっと気付きます。
西片「な……なんか恥ずかしいぞ……」「セクハラとかになるのでは……!?」
西片君はどうも性の目覚めが遅い方らしい。プールの回でも女子の胸とか生理について知ったのは友人経由でした。今はエロとかほれたはれたよりも、ワイワイ遊ぶのが楽しいようです。
高木さんと一緒にいる時自然体なのは、このへんの視点や興味がフラットだからでしょう。高木さんだって下心ありありな男子をからかったりはしません。西片君だから、するんです。
高木さんの中には、「台風」「マラソン」と続いて、スキンシップ願望が生まれ始めています。まだキスとかそういう一線を超えることは望まないけれども、なんらかの形で触れ合いたい。例えば、手をつなぐくらいなら……。
西片「そういえば……オレから高木さんに触るのって初めてな気が……」
見事策にハマり、顔を真っ赤にする西片君を見ることができました。さすがからかい上手。
実はこれ、高木さん自身も一歩乗り越えた展開。彼女は西片君の方から何かしてほしいと望んでいる。彼が自分の意思で動き、自分に近づき、タッチまで来られるよう誘導しているのがアニメ8話です。指一本だけど、西片君は高木さんに触った。大きな前進。
この回が掲載されたのは3巻。時系列はシャッフルされている原作で、高木さんが「手をつなぎたい」と本格アピールするのは8巻からです。
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